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keith yoshidaの新・飯がわりに1枚!(Again) › 名盤を探しに行こう!

2010年11月12日

名盤/ The Rolling Stones

一つの作業を終えるのが惜しくて、もうちょっと引き伸ばそうか
とも思ったが、ま、いいか!載っけちゃいます。
(もったいぶる必要がないからな~)
「Q盤シリーズ」って、確かにありました。
いわゆる廉価盤(1枚1,500円位)ってヤツで、旧譜を拡売する為の
企画で、レコード会社各社が結託してキャンペーンしていたような
記憶がある。
今となっては価格が色々あり、洋楽なんぞ、とんでもない安い盤が
出回っていて完全に価格破壊進行中!
なので、何らこの程度の事では話題にはなりません。
と言うより、話題になるのはCDの不況ぶりの方!
売れるモノが変ったと言うより、音楽そのものが売れなくなった!
売れるのはアイドルとビジュアル系とか、あまり本質的に音楽が
どうのこうのっていうヤツじゃないもの。
まぁ、時の移ろいと共にナンチャラってやつで、こればっかりは
どう抵抗しても変えようがないかも。
一方では、最後に書いてある通り、マス媒体などには載らないが、
着実に売れている“良質な音楽”もあるようなので、どっちを取る
かですね!
それはアーティスト側にもユーザー側にも、どちらにも言える事
ですよ!!
さてさて最終回は、ストーンズの「ベガーズ・バンケット」。
この原稿を書いてから8年も経っているけど、相変わらず良く
聴くアルバム。
『音楽』の方には頻繁に出てくるストーンズだが、ホント、厭きも
せずに「よく聴くわ!」です。
今回久し振りに、当時買ったLPを引っ張りだしてみた。
イギリス盤にライナーノーツとミック・ジャガーの電話インタビュー
のソノシートを付けて、国内盤として売っていたものだ。
この特典は、確か予約者が対象だったような。
いいネ!このイギリス盤のジャケットのコーティング感とか・・・。
ナンカ、レコード店に買いに行った時の記憶や、あの当時の事を
色々と思い出してしまった。
って事で、2007年3月にこの再掲載を始めて、のんびりとやっても
半年か1年くらいで終了すると思ったが、結局、3年と8ヶ月もの
時間を要してしまった。
再掲載の際に書き加えたところに書いたが、何度も自分の文章の
稚拙さを悔やみ「ちょっと酷い文章力!」と、つくづく思った事が
何度あった事やら。
実際の進行中は、そんな事より、あまり洋楽を知らない(失礼!)
と思われる“WE!”の読者の皆さんに「あなたの大好きなアー
ティスト達は、多分、こんな音楽を聴いて育ったはずですよ!」。
な~んてメッセージを込めつつ、そしてそれは凄く良い音楽
なんです!だから洋楽も聴いてネ!
という想いの方が勝っていたのだと思う。
まぁ、一生懸命やっていたって事で、許して下され!
本文中にも書いてあるが、それまで自分が辿ってきた音楽人生を
振り返るには、いい機会になった事は確かで、それはそれで感謝
している。
そして、その音楽人生がいまだに続いて、更に40年以上も前の
音楽を、今の音楽と同等に聴き続けている状況って凄いな~と。
自分の廻りの同年代が、いち早く、こういった音楽から脱落して
違うところに行った事を考えると、俺が特殊なのか、それとも
運良く一生ものの音楽に出会った幸せ者なのか・・・。
そんなこんなで、これにて再掲載は完走!
あとは『音楽』の方に時折書いていきますので、暇な時に読んで
やって下さい。

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!」
Vol.101最終回(2002年 9月掲載)
  

思い起こせば「Q 盤シリーズ」( 所謂旧譜の再発廉価盤) に併せ
るように始まったこの「名盤を探しに行こう」。あれから 9年近く
の時間が過ぎた今も、その再発ラッシュが続いている。ジミ・ヘン
ドリクスの項でも触れたように、洋楽は超マニアックな掘り出し物
から、オリジナル仕様の紙ジャケット・シリーズ、リマスタリング
やらボーナス・トラック満載等など、あの手この手で攻めてくる。
本当のマニアの方はじめ、熱心なファンには、有り難い話なんで
すが、本音で言っちゃうと大変だったりして。
こうなってくると、何か益々オリジナル・リリ-スされたアナロ
グ盤が持つ本物感が大切になってくるような気がする。
CDと較べると針のノイズは入るは、音像はクリアじゃない等など
色々あるが、ジャケットを含めた、その時代の空気感ってのは、や
っぱり本物だけが持ってるモンだからね。
ってな訳で、この最終回で書こうと思ってた 1枚だけど、タイミ
ング良く海の向こうから、何度目かのリイッシューの情報が入って
来た。
8/20にABKCO レーベルが持っている全22作品が、ハイブリッド・
ディスク仕様で発売されるらしい。
レーベル名を見てピンときた方も多いでしょ。そうザ・ローリン
グ・ストーンズです。多分、この号をご覧になっている頃には全米
ツアーやグレイテイスト・ヒッツの話題が盛り上がっているハズ。
さて、そのストーンズの 1枚と言うと「Beggars Banquet 」に尽
きます。何かこの 1枚には、自分の音楽の原点が詰まっていて、今
現在良く聴く音楽の要素がたっぷりと仕込まれている。

サイケデリックから逃れたストーンズの原点回帰なアルバム。と
言うのがこの作品の位置付。イギリス人のルーツがアメリカ南部に
ある訳ないから、彼らが追い求めた黒人音楽の源を辿ったら、そこ
は南部だった。って事でしょ。R&B やブルーズは勿論の事、「悪魔
を憐れむ歌」のアフリカ指向やカントリー/フォークな「Dear Doc
tor 」や「Factory Girl」。そんな歌の数々が、後に俺をアメリカ
の様々な音楽やアフロ・ビートものへと駆り立てたのは言うまでな
い。そして何よりもロックへの拘わりも、このアルバムから生まれ
たと言っても過言じゃない。アコギの取り入れ方を聴きなさい!黒
っぽさの重要性を肌で感じなさい!時代性の先取り感を見習いなさ
い!等など、聴く度に言われているような気がする。似非ロックに
出会ったら、これを聴きゃ溜飲を下げられる。
と言う訳で、自分にとっての原点回帰な 1枚を紹介して終わりに
します。長い間、こんな雑文に付き合って下さってありがとう。ス
ペースを下さったWESSの皆さんありがとう。そして何よりも、何度
も原稿を書いてよ!と俺を口説いた(!?) K女史に感謝します。お蔭
で、自分の音楽人生を振り返る、いい切っ掛けになりました。
読者の皆さんは、引き続き自分の耳と感性を信じて名盤探しを続
けて下さい。媒体から発せられない“いい音楽”は一杯あります。


・・・・・・・・・・・ 資 料 ・・・・・・・・・・・
THE ROLLING STONES / Beggars Banquet (1968年度作品)
※勝手ながら発表当時のジャケットを掲載させて貰います。現行CDの
ジャケットはトイレの落書きです。
  

Posted by keith yoshida at 20:47Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年10月10日

名盤/キンクス&コレクターズ

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!」
Vol.100(2002年 8月掲載)


キンクスとコレクターズと言う、いかにもな組み合わせですな!
サッカーのW杯と言えば、ついこの間、ザック・ジャパンが良い
船出をしたようで、何よりです。
あぁ~、コンサドーレの事を書かなくなったのは、大分戦後、期待
して試合を観に行っても、内容がねぇ!
天皇杯も終わった事なので、どうにかリーグ戦に集中して良い結果
を出して欲しい。
それと、負戦後の毎回同じ反省を並べるのは、いい加減にして欲しい!
閑話休題。
キンクスの札幌公演って、ホントにあったんでしょうか?
その後、全くと言っていいほど、その話題を耳にした事がない。
色々調べてみると、’93年の10月にファクトリーホールで演っている。
確か出張と重なって行けなかったはずで、彼らを観るチャンスは
もうないと思うと、非常に残念。
アルバム「マスウェル~」で、ようやく彼らに追いついた訳か。
う~ん、どちらも随分昔の話なので、記憶の残骸を探すのが大変。
加えてコレクターズに至っては、今はCDも残っていないかも!
時折、狂ったようにモノを捨ててスッキリしたいと思う事があって、
多分、その時に犠牲となったんでしょうね。
残り1回。
年内には書きますから(笑)

キーワードは“最もイギリスっぽいバンド”ってとこでしょうか!!
 
俄かサポーターの皆様、W杯は楽しめたでしょうか(!?)
心配されたフーリガン騒ぎもなく、札幌の街中は外人度が高く、
擦れ違う貴方は何処の国の人(!?)と、思わず考える程国際都市化していた。
 そんな訳で、今は祭りの後の寂しさ!って感じで過ごしています。
俄かサポーターの何分の一でもいいから、本物のサッカー・ファン
になりゃ、それはそれでいいんです。そう、何事にも切っ掛けが必
要な訳ですから・・・・。
 擦れ違うで思い出したんだけど、これだけ色々な音楽の事を書い
ているけど、やっぱり縁が薄いと言うか、長い間には好きだけど擦
れ違っているのも一杯あるよネ。
今回はそんな中の一つ“THE KINKS”について書きます。
 何せキンクスと言えばサッカーの母国“イギリス”を代表するバンド
で、ブリティシュ・ビート・バンド好きには堪らない存在のハズ。
とは言うものの、我が国では、例えばストーンズやビートルズみたく
ポピュラリティを得てはいないし、知られている曲と言えばあの
「You Really Got Me」だけ。
何て書いたら怒られるかしらん。
 おいおい、それじゃキンクスは代表的な1発屋じゃん。って事に
なってしまう。
 待てよ!そんな一発屋が、ストーンズと並ぶ程の活動歴を誇れる
と思うかい。失礼にも程があるって事だよね。
 さて、そのキンクスはレイとデイヴのディヴィス兄弟を中心に結成
され1964年にデビューしている。当然、当時は前述の二つのバン
ドをはじめ、数多くのバンドがしのぎを削る状況で、ここで生き残り
を賭けて放ったのが件の「You Really~」だった。
全英No.1、全米でもトップ10入りを果たし、その存在を決定付ける
作品になった事は言うまでもない。
 そんな彼らの歴史を紐解くとデビュー時のパイ(リプリーズ)時代、
アメリカ進出を目指したRCA時代、そして更にアメリカを掘り興す
アリスタ時代などがある。
 僕がキンクスに追いついたのがRCA時代。移籍第一弾となった
アルバム「マスウェル・ヒルビリーズ」からの事。

「You Really~」程度の認識しかなかったから、このアルバムを聴いた時は、
ちょっと肩透かしを喰らった。随分とアメリカしている音だな~と。
 そりゃそうだよな、アメリカで受ける為に作ってるんだから。とは言
うものの、そこはイギリス人。どこかイギリス風味と言うか、アメリカ
人じゃ出せない音なんだよな。そこが愛しい訳なんだけど。
 あとキンクスを聴くヒントはレイ・ディヴィスのストーリー・テラー振り。
最もその物語を理解するには、イギリスの生活臭を知っていないと
難しいらしいんだけど・・・・・。
そうそう、キンクスの札幌公演は、それこそ擦れ違いで行けなかった。
グスン。

 キンクスで思い出したのがコレクターズ。家中探してもあったアル
バムは「ピクチャーレスク・コレクターズ・ランド」1枚。初期のBAIDIS
時代よりTRIAD時代に、親しんだ作品が多かったように思うのです
が・・・・・。ってな事で、次回はいいよ最終回です。

■ 資料■
THE KINKS / Muswell Hillbillies / 1971年度作品
THE COLLECTERS / PICTURESQUE COLLECTERS’LAND / 1990年度作品
  

Posted by keith yoshida at 14:10Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年09月28日

名盤/ジミ・ヘン&鈴木賢司

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!」
Vol.99(2002年 7月掲載)


8年前に書いた原稿です。
洋楽の重箱の隅云々はまだ続いていますが、ナンカ、CDと言う
メディアの使い方が、ようやく分ってきたような気がする今日
この頃。
それを書くと長くなるので、止めますが・・・・・。
ジミ・ヘンドリクスは、今年配給先が替わって、またアルバム毎に
出し直しされ、新譜(!?)でしたっけ、それらしきものもリリースされ
ましたが、リリースの度に振り回されるファンの方々の大変さを
察します。
ちょっとでも音が良くなってりゃ・・・、ちょっとでも未発表モノ
が入っているなら!って感じで付き合わされる。
熱心なファンなら、買わなきゃいけない!的、脅迫観念に襲われる。
ん、そんな事はないか!
この繰り返し、いつまで続くのでしょうか?
多分、マスタリング技術の進歩と、未発表音源が発掘される間は、
ずぅ~と続くのだろうけど・・・。
さてさて、鈴木賢司さんはどうしているんでしょうか?
こちらはさっぱり消息が不明です。
と言うか、探す事もなく、勝手に消息不明にしているのは失礼!
もしかしたら日本に戻ってきて活動していたり、はたまた英国で、
そのまま活動していたりしているのかも・・・・・。
この再掲載、ラスト前の99回目だけど、罰ゲーム的な追加の1回を
入れても残り2回分。
ゴールは間近だ!

30年も掛かって完成させたジミのオリジナル・アルバム!
 
とことん古いモノと重箱の隅をつっ突く!ような洋楽の旧譜のCD
化。いい加減出揃ったなと思ったら、今度はデジタル・リマスターだ
とかボーナストラックの追加収録満載とか、それはそれは、購買意
欲をそそる材料を次々と繰り出して、我ら音楽ファンの気を惹く。
 でも幾ら何でも、同じCDを何枚も買う気はしない!ってのが正直
なところで、まぁ、なんと言っても金が続かない。そんな訳でちょっと
欲求不満が募る今日この頃なんですが、それに拍車を掛けたのが
コステロもそうだが、ザ・バンドの「LAST WALTZ」。
 おいおいCD4枚組で54曲も収録されている。オリジナルがLP
3枚組で全30曲だから24曲も多いぜ。「どうなっているの?」って、
思わず叫んでしまった。
 これは全くの別物と考えた方がいいのか、はたまたLP3枚組が
取り敢えずの形での発表だったのか・・・・・。当然ながらあの当時
に今のCD時代なんかを予測している訳ないからネ。
 何れにしても熱心なファンには「ありがたい!」の一言で済む話な
んですがね。
 別物で思い出したけど、似たようなのがジミ・ヘンドリクスでもあっ
た。まぁ、彼の場合はリリース状況が複雑だし、死後、ありったけ出
しちまえ!的に発掘された訳だから、ちょっと可哀想。そんな事もあ
って数年前に、生前の彼の意志を尊重した形での再発が始まった
のは記憶に新しい。
 その中でも目玉は「First Rays Of The New Rising Sun」

これは、ジミの死後に発表されたアルバム「Cry Of Love」「Rainbow Bridge」
「War Heroes」の3枚に分散していた音源をまとめたモノで、ジミ自
身が、制作当時に描いたアルバム2~3枚組の作品と言うのを、
その当時の関係者が忠実に再現したものだと言う。
 と言う事は、今まで遺作だと思って大切に聴いてきた「Cry Of Love」
って、不完全なモノだったって事ね。
 俺はあのジャケットも好きだったし、内容的にも充分に満足してい
たんだけどなぁ。更に、アルバム自体も公式には存在しない事にな
ってしまったんで、一抹の淋しさを覚える。
 しかし、「First Rays~」で漸く本来の姿に戻った訳だから、ジミも
あの世で安心しているに違いない。30数年前に録音された音だけ
れども、全然古さを感じさせません。是非、ジミのギター・プレイは
勿論の事、歌声もしっかりと聴いてやって下さい。
 さて、ジミと同じく渡英して一旗挙げよう(!?)としたギタリスト
鈴木賢司君は、その後どうなさっているんでしょうか。

 高木完や藤原ヒロシらが参加したアルバム「BEAT OF ROCK」は、弾きまくる
勢いも素晴らしく、仲々美味だったように記憶しております。
 そんな訳で、いよいよ来月は100回目。罰ゲームな101回目を
残しつつ、頑張って書きますので、お付き合いの程をヨロシク!

■資料■
JIMI HENDRIX / First Rays Of New Rising Sun / 1997年度作品
鈴木賢司 / BEAT OF ROCK / 1987年度作品


  

Posted by keith yoshida at 11:17Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年09月09日

名盤/レニクラ&ミスチル

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!」
Vol.98(2002年 6月掲載)


レニクラ、ミスチルって略して表記したけど、世間一般的には、
それで通じるのかしらん。
ミスターチルドレンは通じるはずだけど・・・。
新譜紹介の歴史の中で、唯一紹介した洋楽アーティストとあるが、
何でそうなったか不明。
ま、その時の気分だったんでしょうな!
ちょっと古い話になりますが、忌野清志郎の写真展をみてきました。
ミック・ジャガーとのトゥーショット、あれを見る事が出来ただけ
でも価値があった。
キヨシローの、子供のように嬉しそうな笑顔は、なんとも言えない。
レニーは二度札幌で観てますが、どちらもライヴとしての印象は
もう殆どない。
残っているのは、音楽と関係ない環境的な事。
Zepp Sapporoの時は蒸し風呂状態だったし、真駒内の時は・・・。
ま、今さらいいか!
Zeppの時は汗まみれになってしまい、着替えの為に買う気もない
Tシャツを買うはめになっちゃった。
これも今となっては、いい思い出か?
レニーのこのアルバム、久々に聴いてみようかな!

アナグロ・テイストなレニーは好きでした!!!

 レニー・クラヴィッツ。唐突にこのアーティストについて書いてみよ
うと思った。彼は長い歴史(!?)を誇る新譜紹介コーナー“CD ATRA
NDOM”に登場した、数少ない洋楽アーティストの一人だ。
 彼を知ったキッカケと言うか、本気で聴こうと思ったのは忌野清志
郎の一言だった。
 多分ジョン・レノンのトリビュート・コンサートか何かに参加したレニ
ーを清志郎は“スッゲェ~奴が現れたぜぃ!”とオーディエンスに向
かって紹介したのです。そこでレニーは「COLD TURKEY」を1曲バ
ッシと決め、圧倒的な存在感を残していった訳なんだけど、まぁ、こ
れってテレビで観たシーンだから、実際のライヴ会場ではもっと曲を
演ったのかも知れない・・・・・。
 彼がデビューしたのは1989年の事だ。鳴り物入りでデビューした
のかどうかは、今となっては記憶にないが、当時割りとシーンを賑わ
していたブラック系のロックの人なんだろうなって事と、アナログ・テイ
ストなサウンドが話題になっていたように思う。
 まぁ、80年代末と言えばデジタル化が顕著で、あえてアナログっ
てぇのは、奇をてらった狙いだろう程度に思ったから、あえて飛び付
きもしなかった。が、前述の清志郎の言葉である。こうなったら気に
なってしょうがない。遅れ馳せながらアルバム「LET LOVE RULE」
を手に入れる。

 薄ら覚えだが、最初の印象は“何だこんなもんか!?”だったような気
がする。スッゲェ~!って先入観の為か、もの凄いものを期待し過ぎ
た感もあり、ある意味肩透かしを食らったような感じさえした。
大騒ぎのアナログ感覚も、長年音楽に親しんでいれば、何も新しさを
感じるものでもないしね。なんて言いつつソングライティングからプロ
デュース、マルチにこなす楽器など、その殆ど何から何までやってし
まう才能には目を見張るものがあり、プリンスやテレンス・トレント・
ダ―ビーに次ぐ才能として、こりゃ~追っ掛け廻さなきゃ。って事に
なった。
 ここで聴かせた70年代風のアナログ・テイストなサウンドは、レニ
―を語る上で欠かす事の出来ないキィワードとなり、後々まで彼に
付きまとう。
今のようにポピュラリティを勝ち得た存在になり、それでファンになった
方でも、遡って聴いていくと、その事に出食わすだろう。彼がデジタルを
駆使するようになったのは、デビュー10周年を迎えようとした時に発表
したアルバム「5」からである。
 さて、そんな拘りのアナログ・サウンドって、一般の人にはどう聴こえて
るんだろう?古臭いのか新鮮なのか。はたまた、全く意識していないの
か。う~ん、俺は一般の耳に興味津々だ。

 そして、この程めでたくデビュー10周年を迎えたミスター・チルドレンは、
アルバム「深海」をこのレニー・サウンドの立役者“ヘンリー・ハーシュ”
を迎えて作っている。チャレンジ!!大いに結構。彼らの拘りの真意は、
はたして一般の人の耳に届いているんでしょうか・・・・・?と言う事で、
また来月。

■ 資料■
LENNY KRAVITZ/ LET LOVE RULE / 1989年度作品
Mr. Children / 深海 / 1996年度作品
  

Posted by keith yoshida at 19:04Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年08月19日

名盤/スタカン&システムD

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!」
Vol.97(2002年 5月掲載)


systeme-dについて調べようと思ってネッ上をあっちこっち探して
みたが、全然見つからなかった!
(同名の海外のアーティストはあったが!)
で、持っているCDも探したが、これも見つける事が出来ず。
今の時代、一応、おおやけに出たものが、ネット上で全然ヒットしない
となると、完全にその存在が否定されたような感じで、ちょっとブキミな
感じがする。
メンバーの一人“杉山洋介”は、文中にあるようにParis matchという
ユニットで未だ活動中で、その経歴の中に名前を発見出来たのが、
せめてもの救いと言えば救いだが・・・・・。
こうなると例によって無い物ねだりで、むしょうに聴きたくなる。
間をおいた音楽は、記憶の中で音が美化されている事が多いから、
聴いたら聴いたで“あれっ、こんなんだっけ?”ってなるとは思うけど・・・。
それとスタカンのこのアルバムは、割りと聴いた方ですね。
彼らをちょっとだけ追いかけて、その後、今度はポール・ウェラーを
ちょっとだけ追いかけてと、ま、そんな“ちょっとだけ”な関係を
続けた人たちです。
それにしても、この頃からラジオに“もっとヒップな音楽を!”なんて
思っていたのか・・・。
ラジオは相変わらず、何かをしながら聞く事が多いけど、以前のように
“これは!”という気になる曲が流れる事がなくなった。


スタカンが届けてくれたヒップなヒップな音楽!

 今シーズンは昨年の12月に“冬”が集約されていたような感じで、
年明けからのだらだらとした冬のお蔭で、随分と早い春気分を味わ
せて貰っている。何かこの調子で行くと、この号が出ている5月には
初夏になって、サッカーのワールドカップが真っ盛りの頃には夏!って事には
なっている~訳ないよな。
そのワールドカップの注目の試合「イングランドVSアルゼンチン戦」に、あの
悪名高いフーリガン一行は来札するんでしょうかね。特にイギリス勢はスゲ
ェ~らしいので、試合当日は勿論の事、その数日間はススキノ近辺とか
札幌の中心部辺りには、出来るだけ近付かない方がいいみたいです。
 さて、そんなサッカ-話は置いておいて本題に入ります。イギリス勢つい
でに、音楽のイギリス勢の話です。
 個人的には、60年代のブリティシュ・イノベーション以降、どちらかと言うと
どんどんアメリカものの音楽に傾倒して行った訳だが、これまでに何度
かイギリス側に引っ張られた事があった。その一つにTHE STYLE
COUNCILの登場があった。
 時はパンク、ニューウェイヴ勢が一段落した’82年。このスタイル・カウンシルの
主役でもあるポール・ウェラーは“THE JAM”を解散後、直ちにこのフレキシブ
ルな編成のバンドを結成する。フレキシブルと言っても最愛のパートナー
だけは別で、その相手が何故かオルガン奏者のミック・タルボットというのが
ミソ。
 彼らのデビュー・アルバム「CAFÉ BLEU」がリリースされたのが’84年の事。
当時、ノーマークだった彼らを教えてくれたのが某レコード店のT氏。
「格好いいから、騙されたと思って聴いてごらん!」と差し出された
輸入盤が、この「カフェ・ブリュ」だった。

 このアルバムには2曲の彼らの代表曲が収められている。「My Ever
Changing Moods」と「You’re The Best Thing」。
まぁ、音楽好きなら聴けば「あぁ~、この曲」って事になる程、どこかで
耳にした事がある曲だろう。
そしてレコード時代ならではのA・B面でそれぞれコンセプトの違うサウンドを
聴かせる。
が、それがなんの違和感もなく同居している。ジャズやボッサ・ノヴァ、
そしてソウルにファンクなど、色んなテイストに彩られたサウンドは、当時随分と
スタイリッシュに聴こえた記憶があるが、今回久々に聴き返してみても、
未だにそれが色褪せていない事を実感した。
う~ん、彼らが後の音楽界に残した功績は大きい。
 このアルバムに収録されている曲名から名前を戴いたような“Paris Mat
ch”のメンバーとして現在活躍中の杉山洋介。彼が以前組んでいたユニット
“systeme-d”の唯一のフル・アルバム「Colors」は、スタカンに負けず劣らずの
グルーヴィーさとお洒落っぽさを感じさせた作品。
ちょっとリリースした時期が早かったかな(!?)、知る人ぞ知る1枚になっちゃた。
当時、彼らを認めたのはFM NORTHWAVEだけ。
う~ん、ラジオ局の皆様、ヒップな音楽を、も、も、も、もっと届けて!頼むぜ。


■資料■
THE STYLE COUNCIL / CAFE BLEU / 1984年度作品
Systeme-d / COLORS / 1994年度作品
  

Posted by keith yoshida at 11:16Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年07月25日

名盤/G・ハリスン&佐々木幸男

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.96(2002年 4月掲載)


今度は現役バリバリの名前が出て来た!
(タックさんの事です)
読み直しつつ、こんな書き方もしたのかと・・・・・
確かに名前を出していたかも、なんて思った次第。
ジョージで思い出した事だけど、ちょっと前に例の「ミス・オーデル」を
読んでいたら、ジョージが彼女の歌を作った事があると書いてあって、
それで持っているレコードやらCDを探したが、見つからず。
読み進むうちに、結局、それはシングル「Give Me Love」のカップリング曲
だと、後日分った。
どうやらCD化はされていない音源らしい。
持っていなので、そのシングル盤を中古で買うかどうかだな~。
とは言うものの、どんな歌か聴いてみたい!ので、見つけ次第、
買うだろうけど・・・。
そうそう、確か、ジョージが亡くなった時のマスコミ(日本)の騒ぎ方って、
静かなもんだったように記憶している。
あのビートルズの一員だった人なのに、こんなもんか!と。
ジョンの時は、とにかく大ニュースだったから、それとどうしても比較して
しまう。
まぁ、一方は大事件ってぇのはあるけど。
そう言えば、ジョンの訃報を知ったのは、確か、ここで書いている
佐々木幸男氏と仕事をしている時だったような・・・。
それで、とにかく信じられない!とか嘘だろう!とかと騒いで、その嘘とも
真実とも分らないものの信憑性を探ったような記憶がある。
でも、あの携帯もインターネットもない時代。探りようがないので、ツテに
頼るしかない。
と言う訳で、知り合いの放送局の人から情報を教えて貰った。
まぁ、音楽業界の片隅にいたお陰で、多少はそんなコネがあった訳です。
あとジョージで思い出すのは“クリシュナ教”。
このジョンの事件以前の話になってしまうが、銀座を歩いていたら、
艶やかな袈裟のようないでたちでパンフを配っている人がいた。
それが、あっちから来た、本物のクリシュナ教の信者だったのです。
布教活動ってやつでしょ!
頂いたパンフは、珍しいモノ(と言っても単なるフリーペーパーみたいなもん)
だったので、暫くはレコードに挟んで持っていたんだけど、いつの間にか
なくなってしまった。
で、結局、この宗教は拡がったのかしらん。この日本を含めて世界では・・・
めっきり名前さえ聞かなくなった。
佐々木幸男、まだまだ現役で音楽やってますな!頼もしい事だこと。

ジョージの冥福を祈りつつ聴いた一作。

 とある番組の1コーナーとしてやらせて貰っていたラジオ版“名盤を探しに
行こう”が一足先に3月で終わった。 1年半の長期に渡ってこのコラムで
取り上げた作品を実際に聴いてもらっていた訳で、全体で連載の3/4程
の名盤から各1曲づつ聴かせる事が出来た。
 そこではジョージ・ハリスンの追悼の意味を込めて「The Beatles」は取り挙げ
たのですが、このコラムには未登場だったので、あえて今月はジョージ・ハリスン
について書きます。
 それにしても各メディアを騒ぎ方が大人しいと言うか地味だった。
 雅子様のご出産に重なった不運(!?)もあったかも知れないし、事前に
「危ない」みたいな情報が出たせいもあったのかも知れない。
 いやいや、それ以上にビートルズはジョンとポールでしょ。と世間は認知してい
た結果かも知れない。(などと思ったのは俺だけ)
 ジョンとポールのコンビがNo.1なら、ビートルズにとってジョージは二番手の存在?
って事になる。
 そうそう、俺は頑張る二番手は好きなので、最初はジョージに惹かれた。そ
して遅れて来たビートルズ・ファンなので、時はすでに件のロックの金字塔「ALL T
HINGS MUST PASS」の発表後であり「バングラディシュ」の救済コンサートが話題と
なり、更に何よりもビートルズの解散騒動のゴタゴタの真っ只中だった。
 何かそんな時にあの4人を見たら、どう考えたってジョージ・ハリスンに分があ
るでしょ。加えてあの当時の風貌はジョージが一番アーティストっぽかったりして
・・・・・。
 まぁ、そんな事は置いといて、あの訃報を聞いた夜はやっぱ1枚アルバム
を引っ張り出して聴いた。それは「ALL THINGS MUST PASS」でも「Cloud
Nine」でもなく「Dark Horse」だった。

 このアルバムに収録されている「Far East Man」が無性に聴きたくなったか
らだ。一般的には恐らくこのアルバムの評価は低いのだろう。殆ど話しに出て
こないし、ここに収録された曲がラジオから聴こえてきた事など、近年無いに
等しい。
 アルバムの冒頭は、当時メキメキと頭角を表してきたトム・スコットをフィーチャーしたイ
ンスト曲「Hari’s On Tour」で、この作品発表後に予定されていたツアー用の1
曲。緩いッグルーヴ感が気持ちいい。続く切なさが込上げてきそうな「Simply
Shady」、そしてカヴァー曲「Bye Bye ,Love」など、今聴いても捨て難い作品が
並んでいる。参加ミュージシャンのクレジットを見つつ聴くと、無下には出来ないアル
バムだって事が分かる。(そうでしょ、タック・ハーシーさん)
 さて若き日、その風貌がチョッピリとジョージ似だった佐々木幸男
彼のデビュー作「ほーぼー」がようやくCD化された。

某ラジオ局のディレクターと話していて、この中の「君は風」は、是非UAにカヴァーして
貰いたい名曲だ。な~んて話になった。
ライヴで演ってくれないかなッ。UAさん。貴女の抜群の歌唱力で聴か
せてよ。ウエスのUA担当者の方、どうでしょうか。何ならCD送ります。

■資料■
GEORGE HARRISON / DARK HORSE (1974年度作品)
佐々木幸男 / ほーぼー (1977年度作品)
  

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2010年07月08日

名盤/V.F & H.M.A

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.95(2002年 3月掲載)


ちょっと間違いを起こすと、神経質になるというのは、いくつに
なっても変らない。
どこかで、もっとふてぶしくしてりゃいいものを!
それにしても、すっかり忘れてしまった名前が載っていてビックリ!!
閑話休題。
アート・ロックにニュー・ロックの他に、たしかアシッド・ロック
なんてヤバイ呼び方もあったような。
「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、GSの連中がこぞってカヴァー
していて、それが元で火がついたように記憶している。
このドラマチックなアレンジは、日本人好みの見本(!?)、
なんて言いたくなるような1曲。
書いてある通り、確かにこの「ROCK&ROLL」を聴いた後、他のこの手
を音を聴きたいとは思わなかった時があった。
そのくらい、当時としては、チョー重量級のヘヴィーさを感じさせた
アルバムだった。
このCDを見つけた時は、迷わずゲットでした。
ただ音の分離が良すぎて、ナンか~な!って感じでした。
ファッジは、後々、ほかのアルバムもアナログで手に入れている。
それにしても、このジャケット・デザイン、潔くていいでしょ!

ハード・ロック(!?)も、ちゃんと聴いていました。

 例のダブッて書いた一件以来、結構神経質(ったって酔っ払いオヤジだから
タカが知れている)になって作品を選んでいます。
と言うより、その膨大なリスト(ちょっと大袈裟)と睨めっこしながら選盤
している訳。
だから前号のパティのように、冷静に前にアレを書いたので云々、な~んて
書いちゃうんですよ。
それでもって、そのリストを眺めていてハタと気が付いた。
所謂ハード・ロックが無い!
おリゃ~、ロックの歴史を語る上で欠かせないハード・ロックが無い。ヤバイ!こり
ゃ~ロッキー和田さんに怒られる。な~んてネ。
 ちゃんと聴いていますよ。ハード・ロック。
例えばレッド・ゼッペリン、ディープ・パープル、う~ん、あと誰だっけ。もう、
すんなり名前が出ない程度の聴き方みたい。
と言うか、俺がロックを聴き出して間もない頃、ハードとかヘヴィ・メタルって呼び方な
かったもんなぁ~。
 60年代末に聴き出した時は、前述のアーティストに加えてクリームとかジミ・ヘンド
リックスとか、そうそう、ハードだろうがヘヴィだろうがサイケだろうが、そんな新興
勢力はまとめてアート・ロックとかニュー・ロックって言っていたのです。
 60年代末と言えば、まさしくロック黄金時代。次々と紹介される未知なるアーテ
ィストに一喜一憂しつつ、日々ロック三昧。
そんな中で「俺はこの手のロックは卒業!」って思わせたのがヴァニラ・ファッジの連中。
彼らの「ROCK & ROLL」を聴いた時に、もうハードもヘヴィもいらない。
と本気で思った。

 そのヴァニラ・ファッジは67年にモータウン・ナンバー「キープ・ミー・ハンギング・オン」をカヴァー
してヒットさせ、我が日本でも知られるようになったバンド。
当時の広告なんかには、確かアート・ロックの旗手云々とかのコピーがついていた
ような気がする。
 欧米ではシンフォニック・ロックとか呼ばれたようで、確かにクラシカルなアレンジが耳に
つくが、そこはプログレ風味とは一味違うサイケっぽさだったりして。
 件のアルバム「ROCK & ROLL」は、そのものズバリ、彼らにとってはストレートな
ロックに挑んだものだった。そこには、ヘヴィーとハードを併せ持った豪快なサウンドが
刻まれ、結構あの当時は、このレコードを聴いた後は、他のこの手の音を聴く気
になれなかったように記憶している。
 10年程前にドイツのレーベルからCD化された後仲々目にしなかったが、最近
輸入盤CDが出廻っているので、気になった方は、早めにゲットしておいた方
がいいかも・・・・・。
 日本ではラウドネスってとこだと思うが、我が家のレコード棚を探しても無かった。
あったのはHEAVY METAL ARMYって、如何にもな名前のバンド。

あの当時の錚々たる面々が組んだバンド。悪くはない!って事で、また来月。


■資料■
VANILLA FUDGE / ROCK & ROLL / 1968年度作品
HEAVY METAL ARMY / 1 / 1981年度作品
  

Posted by keith yoshida at 11:17Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年06月19日

名盤/Patti Smith & かの香織

続・名盤を探しに行こう!「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.94(2002年 2月掲載)


ほにゃららで、全く作業が進んでなかったです!
なんだか、実際に掲載をしていた時と変らないくらい時間が掛かって
いるな!この再掲載!
ゴールが間近だと言うのに!
こんなんで良いのかよ!と自分に反省を促したい気持ち。
さてさて、この原稿の頭で書いたニール・ヤング。
一生観る事が出来ないと思ったのを、この何年かあとに武道館で観て、
そこでも、もう一日観ようと思えば観れたのに、観ないで後悔をして、
(そのもう一日は「Like A Hurricane」を演ったんだから・・・)
なんと言うか、一生観れないと思ったものを1回観たからって満足しないで、
観るチャンスがあるうちは何度でも観るべきだよな~と。
これはチョー反省です!
で、パティ・スミス。
正直、そんな熱心に聴いたアーティストじゃないのは確か。
いわゆるパンク云々と言うのは、どこか胡散臭いとあの当時思っていたので、
聴く必要が無いと敬遠していた訳。
だから未だに積極的に聴くと言う事はない。
かの香織さんは、ちょっとロリータっぽい唄声と、その心地好いサウンドに、
そうとう癒されちゃったと書いたら語弊があるかも知れないが、
まぁ、そういう時期があった。
ま、パティとは真逆と言えば、ある意味真逆に位置するかも・・・。
ニールとパティ、双方で刺激していれば、それはそれで美しい関係と
言えるのではないでしょうか。

彼女ならありえる話!ニールを刺激するって事を・・・。

 年を越してしまった。何か今年はあっけなく新年が始まってちょっとモノ足りな
い。まぁ、年々新年を迎えるわくわく感は萎えていっているのは事実だからしょ
うがない、と言えばしょうがない。
 それよりも正月早々と言うか、年末にかけて悔やんだ事がある。去年のフジ・ロ
ック・フェスティヴァルである。フェスティヴァル自体どうでもいい事で、問題はニール・ヤングで
ある。何故無理してでも観に行かなかったのか。そんな思いがくつくつと年末に
掛けて襲ってきて、振り返るとそれが1年を通して一番後悔している事かも。
 あそこで見逃したら一生観れないのでは?って脅迫観念に囚われちゃってい
るからヤバイよな。こりゃ~。
 実際に観た人の話によると、やっぱ、想像を絶する凄さで「何で来なかったの
?散々ニールって騒いでいたのに!」と言われっぱなしで、その度に無念さが募っ
た訳。それで雑誌などに載ったセットリストを眺めては、会場全体がブッ飛んだと言う
熱演を想像しつつ、溜め息溜め息の毎日を送るはめに・・・・・。
 そして聞いた話をまとめると、そのニールの演奏予定時間の大幅オーヴァーをと熱
演を演出した存在がパティ・スミスじゃないかと。
 う~ん、パティに触発されてってのはあり得る。それにしても同じ日にパティも出て
いたんだから、こりゃフェスティヴァル自体はどうでもいいなんて発言は撤回だ。
 そんな訳で突然パティが聴きたくなった。以前、この名盤では彼女が世界的な成
功を手に入れたアルバム「イースター」を紹介しているので、今回はあの当時相当刺激
的な作品として迎えられた衝撃のデビュー・アルバム「HORSES」について書こう。

 なんと言ってもジャケットがいい。思わずアナログ盤が欲しくなるに違いない。冒頭に
収められたゼムのヒット曲「グローリア」に繋がる曲やポエトリー・リーディング風ながら、その
微妙な感情移入を感じ取る楽しみがある「バードランド」、そしてトム・ヴァーランが参加
した曲など聴き所は多い。が今聴くとどこがパンクって思う程大人しい。CDなら
ボーナストラックで収録されたザ・フーのカヴァー「マイ・ジェネレーション」の生々しい演奏に、その
向きを期待された方は溜飲を下げるだろう。しかし75年当時のロック事情を考え
れば、パティのような簡素で生々しさを持ったミュージシャンの登場は相当刺激的だっ
たのかも知れない。
 刺激的と言えば、そのソロ活動から想像も出来ない程80年代の刺激的なステージング
が伝説となった「ショコラータ」にいた“かの香織”さん。

彼女のアルバム「EXTRA BRIGHT」は、そんな伝説を疑うには充分過ぎる程ポップで
心地好い空間を提供してくれる1枚。
 その心地好さ故に、一時は一人旅には必ず同行していた。こんな音楽を演る人が
刺激的なステージで伝説に!?う~ん、想像出来ません。誰か真実を教えて下さい。

■資料■
PATTI SMITH / HORSES / 1975年度作品
かの香織 / EXTRA BRIGHT / 1994年度作品

  

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2010年05月09日

名盤/ THE BAND & MOONRIDERS

続・名盤を探しに行こう「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.93(2002年 1月掲載)


THE BANDは、時折、いっぱい聴きたくなる時がある。
そんな時は、この「南十字星」よりは、やはり「Music From Big Pink」を!
そしてアナログ時代のベスト盤、あとはCDのBOXものをタマに!である。
ザ・バンドに限らず、次々とデジタル・リマスターされる作品を聴いて、その
音の良さに喜んでいた頃の話ですね。これは!
金欠病になるほど、以前はCDを買っていたけど、近頃は枚数が極端に
減ってしまった。
ま、気になる新譜が少ないのと、旧譜の買い直しを止めたのが、その大きな
要因。
これは俺だけじゃなくて、他にも同じような人が、それなりにいるって事だろう。
だからCD不況!になったって事か。
俺もその不況に一役買っているって訳ですかね!(笑)
手を変え、品を変えて売り上げを伸ばしたいレコード会社にとって、次の一手は
なんなんでしょうか?
紙ジャケも高音質・高品質それぞれのCDも、目新さがなくなってきているし、
USBや配信も、どうもイマイチ先が見えない!
何でもユニヴァーサルミュージックは、SACD+SHMの高額CDを出すらしい。
限りなく原音に近くて、アナログの質感だとか!
気持ちは動くが・・・・・です。ハイ!
あとムーンライダーズは、今年のRISING SUN ROCK FESTIVALに出演しますね!
観れたらいいな~とは思っています。

芳醇な音楽を奏でるバンドに成長した後の彼ら!

 重複掲載の懺悔ついでにと言っちゃ何だが、振り返ると実に様々な作品を載り
挙げた事に我ながら感心する。まぁ、それはそれで置いておいても最初の掲載が
「THE BAND」と「はちみつぱい」ってえのが、どう考えても?なんです。
 それがこの連載に相応しいと思ったのかどうか、今思い出してみようと思っても
記憶が曖昧過ぎて定かじゃないのです。ただ最終回は何を書く!って明確な目的
があったのは確かで、それは今も継続して頭の中にしっかりとしまい込んであるの
で、それはそれで最終回をお楽しみに!
 さてそのザ・バンドですが、21世紀に入ってからオリジナル・アルバムがデジタル・リマスター
され、更にそれに数々のボーナス・トラックを加えてリイッシューされた。
 その全てを買い揃えた訳ではないが、あの「Music From Big Pink」と「南十字星」
の2枚は、早々と手に入れて楽しんでいる。
 この「南十字星」は、ザ・バンドが1968年のデビュー作「~ビッグピンク」から7年もの
歳月をかけて成しえた一つの到達点。

 リリース当時、あまりの完成度の高さにただただ繰り返し聴くのみのアルバムだった
し、後々もアメリカン・ロックの一つの頂点として、事ある毎に引っ張り出しては聴いた
アルバムだ。
 冒頭の「Fobidden Fruit」の重量感がありながらも弾むそのサウンドに、一気に引き
込まれる。どちらかと言うとザ・バンドの作品って滋味溢れるモノが多くて、後々ボデ
ィブロー的に良さが分かってくるのが常だったが、このアルバムは最初からガッツンと来
た感じだった。それと当時としては実にクリーンで抜けのいい音で、それもこの作品
の評価にプラス作用したのも確かだろう。ロビー・ロバートソンの切れ味最高のギター・プレ
イなんて、今聴いても体が一緒にのけぞっちゃうもネ。
 勿論、彼ら特有の滋味溢れる作風が楽しめる「It Makes No Difference」や「Hobo
Jungle」なんて涙モンだしネ。
 一方のはちみつぱいは、その後アグネス・チャンなどのバックバンドを経て「鈴木慶一と
ムーンライダーズ」へと変身(!?)を遂げてアルバム「火の玉ボーイ」でデビューする。
 
実はこの作品、それまで洋楽一筋だった我が音楽人生の、言ってみれば邦楽童
貞を破った1枚で、それはそれで何やら思い出深い。
 確かシングル・カットもされた「スカンピン」は涙が出るくらい美しいし、全編鈴木慶一氏の
趣味で溢れたと思えるその音楽は、はちみつぱい時代から経過した時間と比例し
て、より芳醇なサウンドを響かせていた。この「火の玉ボーイ」も最近デジタル・リマスターされ
ボーナス・トラック付でリイッシューされたらしい。
 うぅ~ん、気になる。やっぱり買わなくちゃ駄目か!あぁ~今年も音楽三昧な金欠
病で苦しむのか・・・・・・・・・。

■資料■
THE BAND / 南十字星 / 1975年度作品
鈴木慶一とムーンライダーズ / 火の玉ボーイ / 1976年度作品

  

Posted by keith yoshida at 13:36Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年04月02日

名盤/K・クリムゾン&FTB

続・名盤を探しに行こう「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.92(2001年12月掲載)


名盤のラジオ版ってやってましたな~!
俺は別に出演していた訳じゃなくて、メールで喋り手に「こんなのが
あったよ!」なんてぇのを送って、そこから選曲して貰うという、
まぁ、番組の中のワンコーナーですな。
そう言えば、ついこの間までFM NORTHWAVEの番組で、そんな
コーナーを担当していて、今度は出演もしていて、稚拙な喋りをして
たんだけど、聴いた方は居るのかしらん。
つーうか、そんな番組をやっているなんて書いた事がないから、
分からないってね。
プログレは、もうほとんど聴かなくなりました。が、時折、思い出した
ようにPink Floydを聴く事がある。
このキング・クリムゾンはCD BOXも持っているが、これまた聴く事が
ないです。
それよりもアナログ時代のベスト盤で、youngなんちゃらって原題だった
と思うけど、その盤が我が家の中で完全に行方不明。
どこをどう探しても見つからない!
無いと、それを聴きたくなるって言う、所謂、ないものねだり状態ですわ!
フラワー~は、去年のライシング・サン・ロック・フェスティヴァルで
観ました!
と言うか、その昔、札幌市民会館でも観ているはずなんだけど、
線香と言うか御香が焚かれていた事くらいしか、もうその時の記憶は
残っていない。
悲しいほどに、どんどん自分の中で記憶が奥の方へ奥の方へと追い
やられ(多分)、なかなか直ぐには出てこなくなった。
奥の方へ云々と書いたのは、ひょんな拍子にポコンと出てくる事が
あるので、失ってはいない!と勝手に思っているだけです。
それと同じアルバムを載せたとありますが、確かこれは同じアーティストで、
アルバムはダブッていないはずです。

久々にプログレを聴いちゃいました。

 懺悔です。ついにやっちまった!同じアルバムを載せてしまったのです。
気付いたのは某ラジオ番組で、この名盤のラジオ版ってのをやっていて、
それの選曲をやっている時に掲載リストを見ていて愕然となってしまった。
 かなりチェックしながら選んでいるハズなんだけど・・・、こうゆう事って
あるんだな~。
全く申し訳ない。この借りは必ず返します。
 何をダブって書いたかは、バックナンバーを保存している方は、ご自身で
チェックを!(不親切で申し訳ありません。)
 と言う事で今月はかなり動揺が激しいまま原稿書きに突入してしまい、
どうも落ち着かない雰囲気なのです。
 100回のうちのたかだか1回のミスなんだから気にすんなよ!と自分を励まし
つつ今月の名盤に立ち向かいます。
 ってな訳で久々にプログレっちゃおうかなッ。って気になっています今月は。
まぁ、ミスとは全然関係ないのだけれど、こういう時は思っきり普段と違う
世界を彷徨った方が健康にいいかな~と思って。
 俺はプログレッシヴ・ロックを全盛時にリアルタイムで色々と聴いていたんだけど、
王道って言っては何だけどピンク・フロイドだけで充分と思っていた。
だけど何かが抜けていると思った時に出てきたのがキング・クリムゾンの存在。
 彼らがデビューしたのが1969年の事。あのおどろおどしいジャケットに包まれた
「クリムゾンキングの宮殿」が、この年の秋にリリースされ、真意の程は
定かではないが、ビートルズの「アビー・ロード」をチャートNo.1の座からひきずり降ろした
新人バンド!って事で、当時は随分と話題になった。

 アルバムは「21世紀の精神異常者」から始まる(今、車のCFソングとしてOn Aitされ
ている)。メタリックでヘヴィーなギターのリフに絡む歪んだヴォーカル。もうこれだけで耳から体
ごと持っていかれてしまう。それ程インパクトがあるオープニングだ。
 「風は語りて」「エピタフ(墓碑銘)」と続くレコード時代のA面はアッと言う間に
過ぎてしまう。
プログレらしく(!?)、クラシカルなものからジャズ的インプロヴィゼーション、そして実験的な音の
洪水など、如何にもが盛り沢山。そして曲が長尺。とは言うものの、その長さを
感じさせない程緊張感に満ち溢れていて、久し振りに聴いてみるとメチャいいわ~。
うん、ビートルズを負かしただけあるわ。
って事で未経験の方は是非聴いてみて下さいまし。
 でぇ、記憶が正しければ「21世紀の精神異常者」をアルバムでカヴァーしていたのが
フラワー・トラベリン・バンド(もしかしたらフラワーズだったかも?)。
FTBと言えば、やっぱ「SATORI」でしょ。

 オリエンタリズムとロックの融合、これは別の意味で非常にプログレッシッヴな1枚。日本が
誇るべきロックなんです。お香を焚きつつ聴いて下さいな。では、また来月。

■資料■
KING CRIMSON / クリムゾンキングの宮殿 / 1969年度作品
FLOWER TRAVELLIN’BAND / SATORI / 1971年度作品
  

Posted by keith yoshida at 13:40Comments(0)名盤を探しに行こう!

2010年03月23日

名盤/CCR & Date of Birth

続・名盤を探しに行こう「あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.91(2001年 11月掲載)



行数稼ぎは、時々しましたね。
なんせ文章が全然湧いてこない時って、必ずあったから。
100回までのカウントダウンって言うか、100回って凄くない!
と今更ながらに思う。
さらに良く書かせてくれたな~、と。
こんな素人に、いかにもな文章を!(笑)
そういう事はおいといて、CCRですな。
ホント、再評価されない筆頭だよな、このバンド。
その存在は、もちろんアイドルでもなく、アダバナ的なもんでもなく、
瞬間風速とも言えない。
アメリカ人の気質に合った!と言うのは簡単だが、世界的にも売れ
ちゃったから・・・。
ま、曲としては残っているので、それで“良し!”としましょ。
デイト・オブ・バースは、確か福岡かどこかその辺に在住しながら
音楽活動をしていたはず。
ちょっと前にCDを引っ張りだして聴いたけど、やっぱ良い!
そうそう、書いてある通り、サイケやニューロックって言われていた
当時の感じ。
きっとメンバーは、ここを通り過ぎてきたんだろうな・・・。


個人的な原点回帰!あの時代のロックは今も新鮮だ!

 大志を抱いた連載100話まであと10回。おぉ~、遂に終了までの
カウントダウンが始まったね。
と、連載の継続に続いて終了まで勝手に決め込んでいいのかよ。
っな感じなんですが、それにしてもネタが良く尽きないもんだ。と、
我ながら感心する。
 とは言うものの、ネタ無しのチョーしんどい時も、思い起こせば多々
あった訳で、文章の裏側には、それこそ見えない苦労の跡が一杯詰
まっているのです。
 大体こういう事をウダウダと書くってえのが行数稼ぎで、「きっと
ネタに困っているのネ!」なんて心優しい読者の方々は察して欲しい。
 そんな訳で唐突ながら本題に入ります。「CCR」って記号みたいな
名前は聞いた事はありますよね。或いは「雨をみたかい」って変な
タイトルの曲を聴いた事は・・・・・。
 正式な名前は「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル」っつう長ったらしい
名前なんで、略して“CCR”なんですよ。
彼らがデビューしたのが1968年の事。何度かここで書いてきたけど、俺に
言わせると、後のロックンロール・ミュージックの黄金期の入り口の真っ只中に現われ
た訳だ。
 活動期間は僅か3年半。その短い期間で彼らは猛スピードで世界中を駆け
巡り、人気者になったんだから凄い。
 我が日本でも前述の「雨を見たかい」はじめ、「プラウド・メアリー」
「トラベリン・バンド」「グリーン・リヴァー」「スウィート・ヒッチ・ハイカー」などなど、ヒットチャートを
賑わした曲多数。
 当時、ロックンロール界を席巻していたニュー・ロック勢やプログレ組とは一線を画す、
泥臭いながらも単純明快なロックンロールは、簡単に人々の心を摑んだようだ。
 CCRの絶頂期、即ちデビュー翌年の69年には、何と年間に3枚のオリジナル・
アルバムを発表している。
 その中の1枚「GREEN RIVER」は、小気味良いタイトル曲から始まるご機嫌な
アルバム。

ここでは、それまでベーシックな音楽要素だったブルーズやR&Bなどに加えて
カントリー的なアプローチを施し、よりアメリカン・ミュージックの源流を模索している。
 不思議なのは、これだけのヒット曲や一時代を築いた存在なのに、後々、
フォロワーの存在や再評価の動きがあまりない事。
やっぱりちょっと田舎臭いのがタマに傷なのか・・・。
あの当時のいい臭いを持っているんだけどなぁ。
 その、あの当時のいい臭いを上手く取り入れて大成功したのが、今年の
LOVE PSY CHEDELICOならば、そんな臭いを一足先に演っていたのが
DATE OF BIRTH
彼らが1997年に発表したアルバム「FOLK SONG」は、そんな60年末~70年頭
のロックのいい時代の雰囲気一杯の作品。

まぁ、CCRと違ってサイケやニュー・ロック的な臭いなんだけどさ。
興味ある方は是非聴いてみて下さい。

■資料■
CREEDENCE CREARWATER RIVIVAL / GREEN RIVER / 1969年度作品
DATE OF BIRTH / FOLK SONG / 1997年度作品
  

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2010年03月18日

名盤/ V.D.Parks & 細野晴臣

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.90(2001年 10月掲載)


いきなり“RSRF”って書いても分からないよな~!と、今なら思ってしまう。
Rising Sun Rock Festivalの事なんだけど、何故か2回目は行っていないから、
これは3回目の時の事だね。
焼き肉をガッついていた!なんて書かれたのは、誰のホームページの事
なんでしょ?
今なら、blogやらツイッターにアップされてしまう事だけど、
あの当時はホームページしかなかったからな~。
時代はドンドン変わってます。ハイ!
ヴァン・ダイクのレコードは、ホント、買いに行っても売っていなかった。
運良く、この「ヤンキーリーパー」を見つけた時は、何度も何度も、
ヴァンの名前を確認して、間違いない事を確認して買った覚えがある。
そう言えば、レコード店にオーダーして買う!って事もなくなった。
いわゆるメガストアと言われるCDショップに行けば、それなりに
見つける事が出来たから。
でも、そのメガストアも、近頃品揃いが悪い!
結構、欲しい新譜が無い事が多い。
ま、欲しい作品がマイナーなモノが多いからかも知れないが、
それにしてもな~、である。
そんな事が何回も続くと、ネットで見つけて買うしかないか!と思ってしまう。
お店だって、膨大にリリースされるCD全てに対応出来る訳ないしね。
いわゆるメガストアの役目は終わったのかも知れない。
それが時代の流れって言えば、そうなんでしょうけどね・・・。

レゲエ同様、カリブ海周辺の音楽に導いたヴァン・ダイク・パークス
 
2年振りにRSRFを観に行ってきました。テントによるサブ・ステージや多数の露店があ
ったりで、本当にフェスティヴァルなのね。って感じで厭きる事なく楽しめました。
何処かの誰かが、この俺が某テント裏で焼肉にガッついていた。なんて
HPで暴露していたけど、そんな野外パーティー気分もバッチリとはまるRSRFでした。
なので来年行く事があれば、音楽だけにガッつかないで、全体を通して楽しむ
心積もりで行けば、更に1000倍は楽しくなります。ハイ。
 それにしても暑かった。クールサマーで終わりそうな夏だったのに、お盆辺りから
の暑さは、まさしく皆が待っていた夏。「ゴメン遅れちゃって!」って夏が言った
かどうか分からないが、忘れたものを取り返すって訳じゃないが、そう、
やっぱり夏はあの位暑くなくちゃ。って事で、今月は先月に続いて、同じカリブ海
に浮かぶトリニダード島とトバゴ島が生んだ音楽”カリプソ”周辺について書こうかなっ、
と思っている。
 この周辺ってのがミソで、俺がカリプソに行き着くまでに経由した音楽について
書こうと思ったからで、いきなり本命の”マイティー・スパロウ”にはならないので。
それとカリプソはリズムやサウンドの事じゃなくて、所謂”風刺歌”なので、その
歌詞が命って事も先に書いておこう。
 ヴァン・ダイク・パークス。70年代に入ってシンガー・ソングライターやアメリカン・ロックに
傾倒していった頃、あっちこっちで出くわした名前だ。
やたら気になってレコード店を探してみたが売っていない。そんな時、雑誌で見た
新譜情報に載っていたのが「ヤンキー・リーパー」なるアルバム。
勿論、輸入盤で即刻ゲット!

 う~ん、この匂いいいわ!南っぽくて。なんて言いつつ、その出自も分からぬ
ヴァン・ダイクに惹かれていったのです。
 この「ヤンキー・リーパー」がリリースされたのが1975年の事で、それ以前に出されてた2枚
のアルバム、「ソングサイクル」と「ディスカヴァリー・アメリカ」は、その後すぐにレコード店にオーダーして
取り寄せして貰った。
 前述したようにカリプソは風刺歌。未熟な俺は、これらの作品で聴かれるスティール・バンド
のサウンドこそカリプソと思いきや、それはトリニダード=トバゴを代表するもう一つの音楽
だった。(因みにV.D.パークスがプロデュースしていたスティール・バンド「THE ESSO TRINIDAD
STEEL BAND」は、CD化でようやく手に入れた)
 何はともあれヴァン・ダイクを切っ掛けに、未知なるかの地の音楽を二つゲットした訳で、
「ヤンキー・リーパー」は個人的に忘れられないアルバムの1枚となり、その後度々愛聴する
事になった。
 さて、すでにはっぴいえんど時代にこのヴァン・ダイクと接触のあった細野晴臣
「泰安洋行」でスティール・ドラムを取り入れ、そのゴッタ煮度の高い音楽のスパイスの
一つに使っている。

両者共、一癖もふた癖もある音楽だけど、機会があったら是非聴いて下さい。

■資料■
VAN DYKE PARKS / ヤンキー・リーパー / 1975年度作品
細野晴臣 / 泰安洋行 / 1976年度作品

  

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2010年02月23日

名盤/B.Marley & Pushim

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.89(2001年 09月掲載)


冬でもレゲエです~。
と言いつつも、最近はちょっとだけ春めいた感じがしてるんだけど、
気のせい?
テレビ云々の件は良くある事で、ほとんど使い捨てみたいなものだから、
その罠に陥らないようにしなくちゃ。
“減りもしない同じCD”ってのも、確かに!です。
アナログ盤は、聴く度に擦れる訳だから減って音が悪くなるのは、理屈と
して分かる。だから愛聴盤は、保存用を1枚、別に買ってあった。
が、CDは減る事はない!
けど、音が良くなったとか、ボーナストラックだの紙ジャケットだの、
その商魂逞しい戦略に、流石に心が揺らぐ。
揺らぎ過ぎて、前はそれに負けてしまい買い直していたけど、最近食傷
ぎみで、買う事が少なくなった。
以前にも書いたけど、個人的には、アナログ時代のモノは、やはり
アナログ盤で!って事ですよ。
まぁ、完全にCDで買い直す必要性が“?”になってきている昨今なのです。
ヴァージョンアップするCDを、歴代に並べて楽しむのも、それはそれで
マニアにとっては楽しい事なのかも知れないが、どうも俺にはヴァージョン
アップされたら、旧CDは単なる過去の遺物か消耗品でしかないように思える。
特に洋楽は、そうゆう事が多いので、要注意だ。
このマーリーみたく、以前から存在が噂されていたジャメイカ・ヴァージョンを、
やっとの事で聴けるなら、それはそれでお金を払う価値はあるけどね。
それと日本のレゲエ界。
このPUSHIMらの活躍で、随分活性化したもんだ!
実際、それを支えている若いレゲエ・ファンは、こうしたルーツ的なレゲエを、
ちゃんと聴いてくれているのか“?”ですが・・・・・
ま、いいか!

この際聴きましょう!レゲエの歴史の扉を開けたアルバムを!

 三木道三のシングルがチャートの1位を獲得してジャパニーズ・レゲエが注目されている。
なんてTVのワイドショーがやっていた。
 売れているものは何でも面白可笑しくネタにしてしまうTVらしい扱い方だが、
こうして使い捨てにされた音楽文化が一杯あったように思うので、
勘違いなどしないで”己のレゲエ道”を歩んで欲しい。
 それにしてもレゲエ・ミュージックが久々にオーヴァー・グランドに出てきた夏だった。実際、
某CDショップではアルバム・セールスのトップが、今更ながらボブ・マーリーの新編集によるベスト盤
であったり、ドメスティック・シーンに目を向けると、芸能界を含めて、TVで言うように
日本人によるレゲエが盛んであったりと、何でかしらん。と思うような現象に幾つか
でくわした。
 個人的には、例のマーリー「Catch A Fire」のデラックス・エディションで目一杯の幸せ気分
に浸ったのに、追い撃ちをかけるように「Catch A Fire」のオリジナル・ジャケット、
即ちジッポライター・ジャケットが紙ジャケットで復刻し、限定発売されたのに、更にノックアアウト。
アナログ盤は中古盤屋の高値の華だっただけに、そのミニ・サイズながらのCD復刻盤に
一目惚れで、即刻ゲット!ブッといハッパを喰わえたジャケットを含め、減りもしない
同じCDを何枚持てば気が済むのやら。って感じです。
 この「Catch A Fire」が、世界の目をジャメイカ、即ちレゲエに向けたと言っても
過言ではないのですが、記憶を辿っていくと、その前にジミー・クリフでレゲエの世界戦略
が始まっていたような気がする。
 まぁ、それはおいておいて、やっぱりマーリーの「Catch A Fire」は聴いておこうよ。
これを機会にね。

 デジタル・リマスターによって、すっかり精気を取り戻したかのような鋭さを感じさせる
音によるこの名作。
レゲエ・ファンには馴染みの「コンクリート・ジャングル」はじめ「スター・イット・アップ」や「ノー・モア・トラブル」
などなど、マーリーを語る上で外せない作品がズラ~ッと並んでいるのは、今更ながら圧巻だ。
 それとマーリー同様、すでに他界してしまったがピーター・トッシュの「400イヤーズ」と「ストップ・
ザット・トレイン」の2曲も収録されているのも忘れないで欲しい。そして何よりも、後々の
ロック界やソウル界などに多大な影響を及ぼしたエネルギーを、このアルバムから感じ取って
貰えれば・・・・・と思う次第です。
 さて、例の三木道三に負けず劣らずの好セールス(!?)なのが、PUSHIMの2枚目
のアルバム「COLORS」

 クラシックからダンスホールものまで「Catch A Fire」から30年もの時を越えて、時代感覚
の鋭いレゲエを日本で咲かせた一枚。
 その歌唱力があれば、アイスリーズに入れてマーリーと共演させても良かったのに。な~ん
て言い過ぎか。併せて聴く価値あり。


■資料■
BOB MARLEY & THE WAILERS / Catch A Fire / 1973年度作品
PUSHIM / COLORS / 2001年度作品
  

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2010年02月12日

名盤/Ry Cooder & 山崎まさよし

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.88(2001年 08月掲載)


なんだかんだで、随分と長い間、この再掲載をやってなかった。
言い訳無用!で、単純に書く気がしなかっただけなんだけど・・・。
で、“出たとこ勝負!”ってあるけど、思い出すと、ホント、
ギリギリまで、全くネタが出ない事が多々あったような・・・。
ライ・クーダーがソロ・アーティストとしては喰っていけない!
なんてぇのは、どうなんでしょ?
今でも単純にソロ作品の売上は、あんまり良くないかもね。
でも、他で稼せいだ分を、自分のやりたい事に投資する!ってのは、
アーティストとしては、至極真っ当で、誰かに爪のアカを飲ませたい。
個人的には、このライのアルバム以降、ちょっと音楽の嗜好の幅が
拡がったのは確かで、自分の音楽人生の中では、ちょっと重要な位置
にある1枚かも知れない。
書いてある通り、この後、ひょっこりと何枚か新作をリリースして、
楽しませてくれたけど、まぁ、驚くような内容!って程でもなかったな~。
(否定的な意味じゃないからね)
山崎まさよしは、この後、濃~いのを出したんだっけ?

ギター職人”ライ・クーダー”の新作はいつ出るんだ!

 あまりの忙しさに何だか色んな事を忘れているみたいで、それが突然発覚
してパニック状態に・・・・・。な~んて事にはなってないのですが、久々にこの
名盤のネタ探しを忘れていました。
 もういい加減ストックが一杯ある訳じゃないから、ここんとこ出たとこ勝負って
感じで、運良く締め切り間近に降って沸いたようにネタが舞い降りてきたん
ですが、今回は全く無し。
 そんな訳で、どうする事も出来ず一回休みという事になりました。なんて事を
許して貰えるハズはなくて、前々から書こうと思っていたけど、お相手の日本の
アーティストが居なくて躊躇していたライ・クーダーを今回は書きます。
 ライ・クーダーと言えば、昨年大ブレイクした「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」が何と言って
も記憶に新しい。
それ以前だと数々のサウンド・トラックでその名を馳せたので、どちらかと言うとソロ・
アーティストというよりプロデューサー的イメージが強い人が多いと思う。
が、彼がデビューしたのは1970年の事だ。
 デビュー当時からアメリカン・ルーツ・ミュージックを熱心に研究・発掘する姿勢を持っていて、
それを自身の音楽に反映し、独自の音楽を確立していく様は、熱心な音楽ファンは
もとより、ミュ-ジシャン仲間からも一目置かれる存在となっていった。
勿論、ギターのボトルネック奏法の第一人者として引っ張りダコだったのは言うに及ばない。
が、そんな彼でもソロ・アーティストとして食っていけなかった。
というのが現実らしく、それで金になる映画音楽を手掛けるようになったらしい。
 さて、そんな彼のデビュー作「RY COODER」には、僕もギタリストとして弾きまくる
彼の姿を期待した訳だが、これが大ハズレ。

 60年代後半のスリルと興奮に満ち満ちたロックに浮かれた少年には、前述のような
ルーツ・ミュ-ジュクに根ざしたライの音楽は、到底理解する事も楽しむ事も出来なかった
のが正直なところ。
それでも何度も何度も繰り返して聴くにつれて、その朴訥とした唄いっぷりや、
随所で聴かせる渋いギター・プレイに惹かれていった。
 久々にアルバムを引っ張り出して聴いてみても、やっぱりあの当時感じた印象は
変わらずで、どう聴いてもお子様向きの音楽じゃない事は分かる。
でも30年以上も前に作られた音楽なのに全然古さを感じさせないのは何故
なんだろう・・・・・。
暫く彼の新作のお預けを食らっているので、ここらで旧譜をトコトン聴きまくってみる
のもいいかもしれない。
 そうこうしてるうちに、ひょこりと驚くような新作を携えてライが帰ってくる。な~んて
夢を見ている今日この頃なのです。

 ギターが似合うと言えば山崎まさよし。彼の孤軍奮闘なアルバム「STEREO」には、
ライ同様の職人気質なようなものを感じる。何曲かで見事なボトルネック・ギターも披露
しているしね。
 ブルーズを探索する本場の旅もした事だし、今度はもっとディープな3作目を期待
しています。


■資料■
RY COODER / RY COODER / 1970年度作品
山崎まさよし / STEREO / 1996年度作品
  

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2010年01月13日

名盤/KOKOMO & S.B.REVUE

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.87(2001年 07月掲載)


アナログ盤探し!は未だに続いている。
と言うより、去年はCDを買うよりアナログ盤を買った枚数の方が
多いかも・・・・。
それはこの原稿に書いてある通り、探しているLP盤がある訳じゃなくて、
何と言うか、そう、旧譜のCDの買い直しを止めたのに起因している。
所謂、CDの出し直しを追っかけ続けるのに疲れた訳。
だってキリがないくらい次から次へと出てくる紙ジャケだ!高音質CDだ!
などなど、いい加減、もういいでしょ!
そんなの追っかけるならアナログ時代にリリースされたものは、それを
持っていりゃいい訳で、ノイズ以外、スピーカーを鳴らして聴く分には
音は悪くはないし、なんと言ってもジャケットの存在がデカイ!
まぁ、LP盤がよっぽど高額だったらCDってのはあるけど、それ以外は
アナログ盤で充分。
ましてや近頃は価格も安値安定な感じですし・・・。
ま、これが大事か!(笑)
そんな感じでアナログの中古盤を買い続けている。
とは言うものの、ここで書いた名盤シリーズと銘打って出される作品、
やっぱ気になるのも事実。
買い逃したり聴き逃したモノには、つい手がでてしまいます!ハイ!
流行りでR&Bの上っ面を舐めたヤツね!
我が国に一杯居たね!
ミンナ何処に行っちゃたんでしょうか?


黒人音楽に憧れたのは今の時代だけじゃないのです!

 久々にアナログ盤を探しています。ずぅ~と持っていると思っていたアルバムが
無い事が判明して、LP盤で買えるなら今のうちに・・・・・と思った次第。
まぁ、CD化されているけど、CDの購入は最後の手段って訳。
 廉価で転がっている1枚かなッ。と思ったけど、これが探してみると無いのです。
そうこうしているうちに、本命とは違うブツに当たったりして、あれもこれもと
余分な出費。これが楽しいと言えばたのしいのですが・・・・・。
 そう言えばレコード会社各社から相変わらず名盤シリーズと銘打ったリリースが、廉価盤
も含めて相次いでいる。そんな中で近年の目玉と言えばBob Marley & The Wailers
の「Catch A Fire」のデラックス・エディションに尽きる。
 全世界に向けたアイランド盤以前のオリジナル・ジャメイカン・ヴァージョンとアイランド盤のカップリングに
よる強力 2枚組。その重要性は、是非商品をお手にして確認して頂きたい。
勿論我が家では、連日超ヘヴィー・ローテーションで鳴っています。
 さて、その連発される名盤シリーズから気になった一枚を今月はピックアップします。
 KOKOMO「ファンキー・マシーン★ココモ1号」(スッゲェ~タイトルだけど
原題はシンプルに「KOKOMO」だからネ)と言うアルバム。

個人的には、その名前だけはやたら人伝に聞いたりした幻のバンドで、それこそ
中古盤屋でもLP盤にはお目にかかった事はない。
 ココモは70年代のホワイト・ファンク・バンド。あの時代にそのような音楽を聴いていた人達には
アヴェレージ・ホワイト・バンドっぽいバンドと言えば分かり易いか。
 白人、それも英国のファンク・バンンドだから・・・・・云々よりも、そもそもファンクって何(!?)
って方も多いのでは。これはFunkyって黒人独特のフィーリングを表す言葉から派生したも
ので、ソウルやロックの分野で、新しい黒人らしさを表す言葉として使われたのが最初。
それがどんな音楽かは言葉で説明するには難しいので、聴いて体で覚えて貰うしかない。
 でぇ、このココモを聴いてみる。のっけから御機嫌にファンキーな音が飛び出してきて、体が
持って行かれる。 2曲目はちょっとスライっぽいかなっ。3曲目は・・・・・、おっとっと
全曲説明していたらきりがない。軽快でキレの良いリズムものと、メロー・グルーヴなものの組み
合わせが仲々絶妙。
まぁ、黒人独特の粘っこさと重々さが無いけど、これはこれでいいんじゃないですか。ハイ。
 時を同じくして、我が日本にもそんな音楽を狙っていた奴らがいた。
”ソー・バッド・レヴュー”。予想通り浪速モンだ。

今の流行りに乗って、R&Bの上っ面だけ舐めたような音楽を演っている奴らより、
よっぽど熱いモノを感じさせるぜ。どちらも試しに一聴を!


■資料■
KOKOMO / ファンキ・マシーン★ココモ1号 / 1975年度作品
SOOO BAAD REVUE / SOOO BAAD REVUE / 1976年度作品

  

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2010年01月02日

名盤/S.Stills & No.1 SOUL SET

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.86(2001年 06月掲載)


去年中に完了予定だったこの再掲載!
完了出来なかったのは、諸々の事情などと言える程、上等な言い訳が
ないくらい怠けていたのが実情で、まぁ、こういう強制力のないモノは、
結局はそういう事でいいんだ!と勝手に解釈している。
さてさて、スティヴンかスティファンか、あるいはスティーヴンかと、
この人のカタカナ表記は迷う事が多かった。
年末に、なにやらマナサス時代を含めた未発表曲を集めたアルバムが
リリースされていたが未聴です。
未聴と言えばニール・ヤングのBOXも買えずじまいで、聴いていない。
ニールのライヴは、結局、この何年か後に武道館で観る事が出来た。
2daysの初日を観た訳で、翌2日目は当日券を売っていたらしいが、
横浜にサッカー観戦に出掛けた為、観なかったのが、今となっては
悔やまれる。
そんな事を思い出しつつ、新作とアーカイヴ的なライヴ盤がゴッチャ
になって多数リリースされている最近のニールには、正直、ついて
いくのが大変!
今年も往年(失礼!)じゃなくて、大御所アーティスト達が多数来日
しそうで、Carole KingとJames Taylor、Jackson BrowneとSheryl Crowの
それぞれのジョイントコンサートや、嘘か真かBob DylanのZepp ツアー
などなど目白押し!
あぁ~、札幌には来ないだろうな~。

ニールの良きライヴァルだったスティヴンが残した名作!

 今年の「Fuji Rock Festival」にニール・ヤングの出演が決定した。念願の生ニールだから
「こりゃ~観たいぜ!何が何でも」って感じだけど、状況を考えると相当な
エネルギーを使わなきゃ観る事が出来ないので、非常に困ってます。
 東京での単独公演だったら即決で「行く!」なんだけどな~。どうなんでしょう。
やる訳ないよな。絶対。何か、間違えてそのまま居続けて「R.S.R.Fes」に出ちゃう
なんて仰天するような事件が起きないかな。と、あり得もしないような事を願って
いる春のうららかな一日。
 そのニール・ヤングについては数有るアルバムの中から、以前に裏名盤的な一枚「今宵その
夜」を紹介した事があるのですが、今回、そのニールの好敵手的存在だったスティヴン・スティ
ルス
のアルバムを紹介します。
 ニールがポピュラーな存在になる過程で、決して外せないキャリアとして”クロズビー、スティルス、ナ
ッシュ&ヤング”の存在がある。いわずもがな70年代のアメリカン・ロックの隆盛を語る時に不可
欠なスーパー・グループだ。個性のぶつかり合いと調和の危うさがこの長ったらしい名前の
グループの魅力だった。
 このグループの二大スター(!?)こそ、このスティヴンとニールだった。が、この二人、
この寄り合い所帯的なC,S,N&Yの前にバッファロー・スプリングフィールドというバンド時代に理由
有りな関係で、バンドの解散劇の主役を演じた仲なのです。
 まぁ、そんなゴシップ的な話は抜きにしてスティヴンのファースト・アルバム「Stephen Stills」が発
表されたのがC,S,N&Yの「デジャ・ヴ」が大ヒットを続けている最中の1970年の事。

 アルバムの冒頭を飾るのは「愛への賛歌」。この曲は多くのアーティスト達にカヴァーされて
いるので、オリジナルのスティヴンのヴァージョン以外で耳にされている方も多いだろう。
アコースティック・ギターのリフが実に印象的な名曲だ。
 アルバム全体を包むのはC,S,N&Yで聴かせたフォーク・ロック的なものより、より黒っぽさを
増したパワフルなロック・サウンド。
 彼の絶頂期を示すかのようにエリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスといった豪華なゲスト・ミュー
ジシャンの存在も見逃せない。そんな訳でクラプトンやジミ・ヘンのファンは是非チェックを!(もうチ
ェック済みか!)勿論、正しくアメリカン・ロックを追求されている方にはマスト・アイテムです。ハイ!
 前述の「愛の賛歌」の印象的なリフを頂いてヒット曲を作っちゃったのがTOKYO No.1
SOULSET
の皆さん。

彼らの「黄昏’95~太陽の季節」がそれで、この曲を収録したアルバム「トリプル・バレル」には、
他にスティーヴ・ミラーの「FlLY LIKE AN EAGLE」をサンプルした曲も収録。
まぁ、いいものはリサイクルしてもイケる!って見本です。
サンプリングねぇ、便利な世の中になったもんだ・・・・・。

■資料■
Stephen Stills / スティヴン・スティルス (1970年度作品)
TOKYO No.1 SOUL SET / TRIPLE BARREL (1995年度作品)
  

Posted by keith yoshida at 13:09Comments(0)名盤を探しに行こう!

2009年12月16日

名盤/Maria Muldaur & こなかりゆ

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.85(2001年 05月掲載)


名盤の定義ネ!
全然無いです。ただ、年数が経って、当時評価されなかったものが、
実は色々な意味で凄い作品で、それが後々にまで伝わって、名盤と
呼ばれるようになったてぇのはあるかも・・・。
それと、たくさん売れて多くの人達に支持された作品ってのもあるけど、
実は勢いで時代に乗ってしまって、何百万枚も売れただけで、中身が
駄目!(特に日本の場合)ってのもある訳で、ま、この辺は判断が難しい。
いずれにしても書いてある通り、自分の愛聴盤は、誰がナント言おうと、
その人にとっては名盤には違いないのですが・・・・・。
マリア・マルダーはデビュー当時、相当夢中になって聴いた。
何年か前にライヴで来ていたような・・・。
観に行ってないので、既に自分にとって完全に過去の人という訳。
それと、こなかりゆにそうゆう事を感じたんだ。ふーん。
ここで紹介した作品は、一時良く聴いたし出来も良かったように記憶している。
あまり光が当たらなかった存在のように思うけど、どうなんでしょ?
「彼女、今はどうしているんだろう?」と書いてある通り、この時点で活動が
どうなっていたかも不明。
もしかして、今でもどこかで音楽をやっているかもね。

スタイルとしての古さが新しいオールドタイム・ミュージック!

 とある人に「ここでとり上げている日本のアーティストの作品も名盤なんですか?」
との実に単刀直入な質問をされた。
 う~ん困った。と言うより前にその事については書いているんだけれどな~!
と言っても、それを読んでいない読者も多い訳だから、ここでもう一度説明する
しかないのかなと・・・・・。
 名盤の主役はあくまでも洋楽です。基本的には、日本のアーティスト達が影響を受けた
であろう作品を選んで、その影響下の日本人の作品を一緒にとり挙げる。っつう形式
で書いています。が、結構日本のモノについてはあやふやです。ハッキリ言って!
 ですから洋楽はそれなりに信用していいのですが・・・・・・。ってな感じです。
勿論、中には正真正銘名盤と言われている作品もありますよ。
 大体名盤の定義なんてないんですから。一杯売れて世間から認められたものとか、
評論家の誰それさんが絶賛したとか、何年かたってから高い評価を得たとか、何か
そんな事のどれかに当てはまらにゃいかんとかないですから。
 ここでとり挙げているのは、あくまでも主観です。個人的に好きとか良いとか
思っているアルバムを紹介しているだけですから。
 とか何とかうだうだと書いていたら紙数がなくなってきたので、早速今月の本題に
入らせて頂きます。
 後の祭りな話だけど、ジェフ・マルダーが札幌に来ていたらしい。らしいじゃなくて、
ライヴを観た人が「良かった!」と言っていたので本当の事だ。(観れなかったのは、
ちょっとだけ心残りです)
 でぇ、そのジェフの事を書くと思ったら大間違いで、彼の元妻のマリア・マルダー
デビュー作の事を今月は書きます。
 何年か前にBrand New Heaviesでヒットした「Midnight at the Oasis」って曲は御存知で
しょうか。そのオリジナルを唄っていたのがマリア・マルダーなのです。

 彼女のデビュー・アルバム「オールド・タイム・レイディ」は70年代のシンガー・ソングライター・ブームが続
く最中の73年にリリースされた。前述の「真夜中のオアシス」のヒットもあって、一気にアルバム
が売れ、マリアは時代を代表する女性シンガーの一人として一躍時の人となったのと同時
に、それまでそんなに注目されていなかったオールドタイム・ミュージックが俄かに話題になった
りもした。そんな事を思い出しつつ久々にレコードを引っ張り出して聴いてみたが、それが
意外な程古さを感じさせないものだった。と言うより「古いけど新しい!」って思えるほど
新鮮だった。これはこの時代にちょっとした穴的存在の音楽かもっ。なんて思ったりして。
 まぁ、新作も出るらしいので、これは併せて要チェックでしょう。

 何年か前にこなかりゆの「おばあちゃんは女の子」を聴いた時、そう言えば真っ先にこ
のマリア・マルダーを思い出した。マーク・リボーらが参加したミニ・アルバム「Hokey Dokey」は結構良
かったのに・・・・・・。今、彼女はどうしているんだろう(!?)

■資料■
MARIA MULDAUR / オールド・タイム・レイディ (1973年度作品)
こなかりゆ / Hokey Dokey (1998年度作品)
  

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2009年12月10日

名盤/Bob Dylan & 斉藤和義

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.84(2001年 04月掲載)


掲載誌からのリライトが終わったから、ペースが上がると思ったら大間違い!
別にサボッていた訳じゃなくて、ただ、気持ちがこれに向わなかっただけです。ハイ!
前にも書いたと思うが、紙ジャケットシリーズの作品は、アナログ盤(オリジナル盤)
を持っている人には、あきらかにそのミニチュア版であり、それが可愛いいので、
初期の頃は、思わず手にしてしまう事もあった。
ディランは、何故だかクリスマス・アルバムをリリースした。
売り上げはチャリティーだそうだが、どうも買う気になれない。スミマセン!
この原稿を書いた時点で「欲望」から四半世紀で、それから現在までカウントすると、
プラスもうひと昔(今のスピード感で言うと!)ほど過ぎている訳で、そりゃ、
歳を取る訳ですよね。(ディランだけじゃない)
で、コピー通り、影響力を未だに持っているディランってホント凄い人なんだと。
まぁ、こうした先人達がいるお陰で、まだまだ音楽をやっている人もいる訳で、
彼らが敷いたレールは、いい見本となっている。
斉藤和義、相変わらずライヴは未見状態です!

未だ計り知れない影響力を持つディラン!

 ジョージ・ハリスンの「ALL THINGS MUST PASS」のニュー・センチュリー・エディションが売れている
らしい。CD SHOPで淡い色合いのパッケージを見たとたん、僕も思わず買ってしまった
んだけど、ありゃ~、アナログ盤を持っている人でも、現物を見てしまったら、買いたい
衝動に駆られるよ。それくらいカワイイと言うか、愛おしさに溢れたパッケージだし、何より
もカラー化で、何かありそうな気配がプンプン。
アナログ盤を引っ張り出して聴く事も殆ど無かった作品だけに、何やら懐かしいし、
新しい発見があったりで、それはそれで面白い。
そうそう、先月の続きじゃないけど、こんなところでジョージもボブ・ディラン
「IF NOT FOR YOU」をカバーしていたんだ。っつう事を聴いてて思い出した。
 そのディランと言えば、彼の歌の題材として取り上げたボクサー“ルービン・カーター”の物語を
映画化した「ザ・ハリケーン」が、昨年末からレンタルビデオ屋に並んでいる。
勿論、ディランが唄った「ハリケーン」は映画の中で使われている。
 ディランと言えば“フォークの神様”呼ばわりされる程、その存在感が凄い。ところが僕の
ような洋楽育ちの音楽ファンでも、仲々ディランを聴くまでの道のりが遠い事もある。
 60年代後半日本中をフォーク・ブームが席巻していた頃、僕はフォークに対して“しみったれ
た四畳半”的イメージしか持てず、その延長の為か、どうしてもディランの世界に足を踏み入
れる事が出来なかった。
 そんなディランをグッと身近に引っ張ってくれたのは、もしかしたら1971年のジョージのバン
グラデシュ・コンサートかも知れない。以降、買い漁る事買い漁る事。次々とディランのアルバムを
手に入れる事になる。
 さて、この「ハリケーン」を収録したアルバム「欲望」は、レコード店で偶然そのジャケットを発見した
記憶がある。僕のディランに対するマークの仕方が悪いのか、いつもディランの作品は突然目
の前に現れるような気がする。

 アルバムから「ハリケーン」と「コーヒーもう一杯」の2曲が、日本でもヒット・チャートに登場した記憶が
ある。もしかしたらこれは「風に吹かれて」や「Like A Rolling Stone」などのそれ以前の代表
曲より凄い状況だったんじゃないか・・・・・、と今更ながら思っている。
 このアルバム「欲望」から4半世紀が過ぎたが、ディランは相も変わらず頂点にたちつつ走り
続けている。凄い!
 例の四畳半的世代からディラン・フォロワーは山ほどいるが、そういった御大達に敬意をはらい
つつ、近頃ディランを彷彿させたシンガーと言えば斉藤和義
 この自作自演歌手がその豊かな音楽性を垣間見せてくれたのが、昨年発表したアルバム
「COLDTUBE」

 一度、彼のライヴを観てみたいと思っている今日この頃です。

■資料■
BOB DYLAN/欲望(1976年度作品)
斉藤和義/COLDTUBE (2000年度作品)
  

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2009年11月20日

名盤/Laura Nyro & Sakura

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.83(2001年 03月掲載)


え~と、ここまでがワープロ書きで、データが残っていなくて、
一生懸命掲載されたものをリライトしていました。
それが結構面倒臭いんだな~。
だから、こんなに再掲載に時間が掛かっている訳。
それと何度も書いているが、書き進めるうちに自分の文章の稚拙さに
悲しくなる瞬間が一杯ある訳。
それじゃ今はどうなんだ?と聞かれたら・・・。
まぁ、この掲載時よりは簡潔に読み易く書いているような気がするけどね。
陽水さんのカヴァーは、この後、GSのザ・タイガースの「花の首飾り」で、
その後、本当にカヴァー曲だけのアルバム「UNITED COVER」をリリース
して大ヒット!
この成功が、その後のカヴァーブーム(!?)のはしりだったような・・・。
いまだにカヴァーものは続いているけど、そんなに何匹もどじょうは居な
いって!!
安易な企画と才能の無いヤツの組み合わせで、何度も騙されるほど、
音楽ファンはバカじゃない。
ローラ・ニーロのこのアルバムは10本の指に入るくらい大好きな1枚。
無人島には持って行きたいです。ハイ!
熱唄なんぞ書いてありますが、明らかに“熱唱”の校正ミスですな。
あぁ、リライト作業はここまで!この後は全部データとして残っているので、
ちょっと楽にはなります。

アーティストの見方を変える事もあるカバー曲・・・・・。

 年明け早々に驚いた事がある。井上陽水の新曲として紹介されたのが、
カバー曲だった事だ。
何でよりによってカバーなんだろう。それでなくても作品のリリース頻度
が少ないアーティストなんだから、何年振りかの新曲は、書き下ろしで・・・。
ってえのが、まっとうなファンの偽らざる心境だろう。
まぁ、そんな事は置いておいて、「コーヒールンバ」をはじめとする4曲の
選曲は、如何にも陽水さんらしいし、陽水だから恰好いい!と断言出来る
仕上がりと言っていいだろう。
この勢いでアルバムを作ったら・・・な~んて考えるのは俺だけだろうか。
何だかとんでもない選曲で、一発、退屈な我が国のポップス・シーンに
爆弾でも落としてくれ!っと思っちゃうよね。
こんな風にアーティストがカバーする曲って、その人のルーツ的な音楽が
多いから、大した好きでもないアーティストでも、カバーするもののセンス
が良かったら、それはそれで、そのアーティストの見方を変えてしまうから
面白い。
そうそう、先月号で書いた年末年始のヘビーローテーションだったSADE
とDOUBLEの間をぬって聴きまくっていたのもカバーもののアルバムだった。
 それはローラ・ニーロ「ゴナ・テイク・ア・ミラクルズ」と言う
アルバムで、彼女の大好きなR&Bナンバーばかり集め、カバーして作り
あげた作品。

本来、作家、そしてシンガー・ソングライターなのだから、全曲カバー曲
で作るアルバムというのも珍しい。
生前のインタビューで彼女は、「もしピアノのある部屋で、ピアノの前に
座ったら、自然にあのアルバムの曲を唄いだすわ」とも言っていたし、
自分の作品の中で一番愛着がある。とも取れる発言をしていた。
 ギャンブル&ハフという名プロデューサーの下、R&Bの本拠地フィラディル
フィアでレコーディングされたこの作品には、後に「レディー・ママレード」
でブレイクする女性三人のコーラス・グループ“ラベル”が、全面的に
参加している。唄われているのは、モータウン・ナンバーなどのR&Bの
クラシック・ナンバーばかり10曲。
そのどれもが、ローラの素晴らしい熱唄で綴られていて、本当に好きな歌だけ
唄った、彼女にとっての原点回帰は、本人にも廻りにも満足のいく結果を
もたらしたようだ。
ローラはこの後も、たびある事にアルバムの中でR&Bをカバーし、その愛情の
深さを表している。
カバーと言えば、SAKURAが昨年ラジオのリスナーから寄せられた思い出の曲を
元に作り上げたアルバム「ROOM 508」が記憶に新しい。

ジョン・レノンなどのカバーされる常連に混じってバングルスなんてのも
演っている。
両者併せて、聴いてみて下さい。


LAURA NYRO / GONNA TAKE A MIRACLE (1971年度作品)
SAKURA / ROOM 508 (2000年度作品)
  

Posted by keith yoshida at 17:28Comments(0)名盤を探しに行こう!

2009年11月11日

名盤/ SADE & DOUBLE

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.82(2001年02月号掲載)


書いてある通り、SADEはソロ・シンガーだとズゥ~と思っていた。
この原稿を書くまで。
ま、そういう先入観と言うか、間違いってあるよね。
年末恒例のベストものも、ホント、今はどれが今年の作品で、どれが
リイシューか、訳が分らないくらい、洋楽は入り乱れてのリリース。
ま、以前より大分収まったと言うか、多分、無理やり仕立てた名盤云々
も含めて、出し切った!って感じが強い。
でもって、紙ジャケットに続いて、最終兵器かどうか知らないが、
例の高音質・高品質CDのリリースが増えているので、以前よりは分り
易いかも!とは思っているが・・・・・。
如何せん、後にバージョンアップされた盤が出てくるので、買い時を
考えなくちゃ!です。
そう言えばSADEって、このアルバムの後、新作を出しましたっけ?
ちょっと記憶にありません。
R&B一筋のDOUBLEは、10年で一区切り付けて、今年、またゆっくりと
歩を進め出したような・・・。
そんなこんなで、そろそろ今年も総括の時期が来た!って事です。

名盤が生まれた瞬間を感じさせた2000年のアルバム2枚。

 年末にありがちな年間ベストテンものを、色々な媒体でやっていたん
だけど、皆さんにとっての2000年のベスト・アルバムって、何だったで
しょうか。
俺も、一応何だったんだろう(!?)、とは考えてみたものの、正直言って、
どの作品がいつリリースされたものかも分からない程、新旧混ぜこぜ状態
で聴いたので「2000年はこれっ!」って感じがしない。
そんな状況だから、人に突然聞かれても即答出来るハズもなく、ましてや
考える時間を頂いても、浮かんでくるのは最近聴いているお気に入りの
ものばかり。
そうなると、新譜だと年末に近いリリースの方が断然有利になるのは、
当然と言えば当然だろう。
本来、ここでは過去に発表されたアルバムで、今、WEの読者の皆さんが
夢中で聴いているアーティスト達が影響を受けたであろうと思われる作品を
とり上げる事を約束事としてきたが、たまにはそんな掟を破って、生まれたて
の名作について書いてみる事にした。
そんな訳で、年末、いやいや年を越えてもヘヴィー・ローテーションで聴き
まくっているアルバムが2枚ある。
1枚は、先行シングル曲「By Your Side」とタイトル・チューンの「Lovers
Rock」をラジオで一回聴いただけでノックアウトされたSadeのアルバム。
そしてもう1枚は、あまりにも美しいシングル曲「Angel」に惚れ惚れして
しまったDOUBLEのアルバム。
シャーディーは4人編成のバンドであるが、ヴォーカリストのシャーディー
・アデュが際だって目立つ為か、彼女のソロ活動のように思われている節
がある(事実、俺もそう思っていた)。
それを踏まえても、ここではあえて彼女と言うが・・・。
その出自は80年代中頃の英国。時の勢いとしてジャズやラテンなどの
要素を取り入れたソフィスティケイトされたポップスが流行り出した頃。
そんな風潮の中から生まれたシャーディーの音楽は、洒落者が流行りで
聴くファッション的なものと思っていたが、この8年振りとなる「Lovers
Rock」
を聴いて、考えを改める事にした。

シンプルながら力強いサウンドに絡まる崇高な歌声、そしてそれを包み込
む揺りかごを優しく揺らすようなグルーヴ。
こんなにも余分なものを排した音楽って・・・・・(あぁ絶句!)。
心から感動した。
一方のDOUBLEのアルバム「double」も、極力余分な音を排除したと言う
より、派手な装飾はない。

だから、一聴した感じは地味なアルバムとの印象を受ける。が、何よりも
この作品の良さは、和製R&Bにありがちな、借り物のトラックに歌を乗せた
感じがしない事。これが、数多居る和製R&Bシンガー達とDOUBLEとの間を
画する所以なのだろう。
「本物のR&Bをやる!」と、単身ニューヨークへ乗り込んだ、TAKAKOの
志の高さがもたらした結果だ。ってな事で、たまにはリアルタイムものも
いいでしょう。
では、また来月・・・。


Sade / Lovers Rock(2000年度作品)
DOUDLE / double (2000年度作品)
  

Posted by keith yoshida at 11:21Comments(0)名盤を探しに行こう!