さぽろぐ

趣味・エンタメ  |札幌市北区

ログインヘルプ


2020年07月26日

セルフライナーノーツ③アル・クーパーという男

何時だったか(自分の為の覚書のようなもの)と断って書き出したシリーズ(!?)
すっかり忘れていた!(笑)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「ディランにあったら、よろしくと」で名前が挙がったAl Kooper
以前に彼について書いた事があったかなっ?と思ったが、
書いていたのなら、
恐らくそれは「フィルモアの軌跡」の続編がCDで発売された時だと思う。
多分、「こんなモンがあったんだ!」みたいな事を書いたような・・・。
それはおいて置いて、その「フィルモアの軌跡」がアルとの出会いのハズ。
プロデュースは勿論の事、楽器も複数弾けるし、曲も書けるなどなど、
凄い人が現れた云々が雑誌の記事に頻繁に出ていて、
それでいきなり手に入れたのが「フィルモアの軌跡」だった。
で、この時点ではディランは聴いていなかったので、
件の「追憶のハイウェイ61」と云うより「Like A Rolling Stone」の事は
知らなかったと思う。
アル・クーパーはどちらかと云うと、世間一般には馴染みのない、
所謂、「知っている人は知っている」とか、
ミュージシャン受けの良い人に与えられる称号
「ミュージシャンズ・ミュージシャン」に当たる人。
その凄い人で言うと、今の時代に置き換えると、
そんな人一杯居る訳で、何ら驚く事ではない。
が、あの当時はニュース・ネタになるような事だったし、
そのインパクトは充分だった。
で、アルの場合、結局、飛び抜けたモノはなかった。
それこそ、器用貧乏ってヤツだ。
何が魅力かと聞かれても「これだ!」と言えるものが思い浮かばない。
そのアルの音楽は「フィルモアの軌跡」以後、
The Blues Projectは後追いだったし、
Blood,Sweat & Tearsを聴き始めた時は、
すでに脱退していた。
各ソロ・アルバムも、相当時差を持って聴いたように記憶している。
日本ではクラブシーンで受けたのか、やたらFMラジオでO.Aされていた
“Jolie”人気で認知が上ったとは思うが、それでも嵩が知れている。
その“ジョリー”が収録されたアルバム「Naked Songs(赤心の歌)」は、
最初に手に入れたソロ作だったと思うし、
もしかしたらこれはリアルタイムだっかも・・・。

と云った感じで、聴いていた割には、色々とアヤフヤな部分が多い。
一方、アルのライヴを観たのは、21世紀になってからの事。
これは、もしかしたら初来日のライヴなのかもしれない。
知人に誘われて渋谷の今は無きライヴハウスで観た訳だが、
これが殆ど記憶に残っていない。
“ジョリー”は演ったが、他の曲はブルーズ・プロジェクト時代の
人気曲“Flute Thing”は演ったはずだが・・・、
そのバンド編成云々やアル自身の姿も記憶にない。
情けないが、こんな感じです。
その後リリースされたアルバム「Black Coffee」は手に入れたが、
「White Chocolate」は手に入れていない。
ま、こんな付き合い方で充分でしょ!と勝手に納得。
でも、たまに無性に聴きたくなるアーティストの一人には違いない。
その時は「Naked Songs」か「New York City (You’re a Woman)」
どちらかを選ぶ事が多い。

名盤とは言えないまでも、とっつき易くて良い作品だと思うので、
アル初心者は、最初はここら辺りから入っていくのも良いかもネ。
  

Posted by keith yoshida at 09:02Comments(0)名盤スピンオフ

2018年02月10日

セルフライナーノーツ②クリーム〜エリック・クラプトン

ドンドン記憶の中から消えていってしまいそうなので、
自分自身の為のライナーノーツとして記しておこう!
なんて書いた割には全然書いていな〜。
ダレるとこうなると云う見本です(笑)。
まぁ、誰の為って事じゃなくて、あくまでも自分の為だから良いんだけど!
消えゆく記憶との戦いなのだ。
そんなこんなで、
久し振りにCREAMのアルバム「Wheels of Fire(邦題:クリームの素晴らしき世界」を聴いた。

全曲通して聴いたのは、もしかしたら初めて?
な〜んて事ないか!
まぁ、それ程聴く事のないアルバムだった。
この作品、リリースした当初、LP 2枚組で手が出せなかったので、
後年CD化の際に手に入れた。
LPは、日本では確か2枚組をバラして、
ようするにライヴ録音とスタジオ録音を別々にして、
買い易く1枚ずつ売ったりもしたはずで、
何となくジャケットが「金」と「銀」になっていたのを覚えている。
それでも買えなかった。
でぇ、時々「White Room」「Crossroads」を聴きたくなって棚から引っ張り出すが、
それ以外の曲は殆ど聴く事のないアルバムとなってしまった。
クリームは“Eric Clapton”を知る切っ掛けとなったバンドだが、
その存在を知った直後に解散したはずだ。
67〜68年頃の事かなっ。
知った当時は、サイケ時代を象徴するようなロングヘアと、
ヒッピースタイルと云うか風貌のエリックの姿が頭の中を過る。
後に、その髪をカットして髭を剃り落として、
如何にも好青年振りを発揮した姿に変貌したエリックに驚かされた事まで思い出した。
で、以前にも書いたような気がするが、俺はエリック好きではない。
ロック好きはミンナ好きみたい思っている人が居るようだが、
とっくの昔に、どうでもいい人になってしまった一人。
多分、「461 Ocean Boulevard」リリース後、
急速に興味の対象から外れたような気がする。

外れたとは、新譜が出ても追わないと云う事。
まぁ、それはいいか!
で、件の「Wheels of Fire」ですが、
今聴くと、サイケ時代のシロモノだと強く感じる音が満載で、
何だか、この時代はこうだったんだ!と今更ながらに面白かった。
それにしてもスタジオ録音曲の硬質な感じは何だ?
あの当時言われたHard Rockって、こんな音を指していたのか?
余りスタジオ録音の方は聴かなかったので、馴染みが薄いわ。
この作品、「Crossroads」に代表されるライヴ録音のスリル感を求めて、
ライヴ面ばっかり聴いたアルバム。
但し、「Toad」(ドラムソロ)は聴く事はなかった。
16分越えもする、あんなモノを聴いていられるか!ですよね。
よくまぁ収録したもんだ、と。
そのライヴ録音。
後に、アルバム「Goodbye」収録の「I’m so Glad」にもやられる訳だが・・・。
でぇ、それらから想像して、客はどう反応しながら、
あんな格闘技のような演奏を観ていたんだろうか?と。
「まぁ、すんごいモノを観ている!」って実感しながら観ていたのかなっ?
そんなところに興味津々だ!
無いものねだりで言えば、ジミヘンやドアーズ、そしてボブ・マーリィーの
ライヴもそうだったんだろうなっ。
今と違って、演出などではなく、音そのものがブッ飛んでて、
それで客を圧倒した!と。
良い時代だったんだろうな!
んなぁ訳で、以前にも書いたような気がするが、
2011年のSteve Winwoodとジョイントツアー
「Eric Clapton & Steve Winwood Japan Tour 2011」。
この札幌公演を観に行ったが、エリックは全く記憶に残っていない。
1mmもだ。
これだけ見事に記憶に残っていないってぇのは、自分でも驚く程珍しい。
そう言えば1977年の札幌公演も観たはずなんだけど・・・。
そんなこんなでクリームを聴いた事を切っ掛けに、
いくつかエリックについて思い出した事を書いておいた。

これを書いているうちに、
スワンプ臭が漂うソロデビュー作が聴きたくなった事も記しておこう。
  

Posted by keith yoshida at 10:09Comments(0)名盤スピンオフ

2017年09月23日

記憶がなくなる前に!

久し振りにCrosby,Stills,Nash & Youngのアルバム「Déjà vu」を聴いた。
deja vu
で、聴きながら当時の事を色々思い出した。
1970年にリリースされたこの作品、
手に入れたのは、ほぼリアルタイムか、その少し後の事だろう。
その当時は、やたらスーパーグループと云う、
凄腕ミュージシャン達によるバンドが出現してロック界を賑わしていた。
その中の一つにNeil Youngが参加する前の、このグループの前身とも
言えるCrosby,Stills & Nashがあった。
と言っても、当時、この中ではGraham Nashの存在しか知らなかったので、何がスーパーなのか解らずスルーしていた。
そこにニールが参加しての1枚が、この作品だ。
と言いつつも、この時点でニールがどれほどのアーティストかは知らなかった。
多分、雑誌などのアルバムの評価が良かったので、「これは聴かねば!」となったハズ。
それまで聴いていたロックが、如何にもロックらしいロック(!?)ばかりだったので、相当新鮮なロックとして聴いた記憶がある。
思い起こせば、この1枚からハーモニーやコーラスワーク、
派手なリードギターよりも根底を支えるリズムギター、
そしてアコースティックギターの存在感を教えられた。
更に「カントリーロック」への道が切り開けたような気がする。
と云うより、アメリカンロック全般への興味が沸いた一作だった。
自分の中では、何が先で、何が後なのかの記憶がなくなってきているので、あやふやな書き方しか出来ないが、
すでにThe Band「Music From Big Pink」は聴いていたので、
アメリカンロック云々は、これ以前かもしれない。
しかし、この辺りからEaglesが1976年にアルバム「Hotel California」
リリースして頂点を極めたと同時に、アメリカンロックが下降線をたどり始めるまでの間の、あの国のロックの隆盛には、並走出来ていたような気がする。
それにしても今聴き直しても新鮮さは失われていない。
バンドのようでバンドではないので、
バンドとしての評価はされていないようだが、
個々での評価が高まったので、
それはそれで各メンバーにとっては良かったのだろう。
で、結局はその中でもニール・ヤングだけが、
後々飛び抜けた存在になるんだけれども、
当時、このアルバムにその片鱗を見つけ出した人がどれだけ居た事だろうか?
それは、どちらかと云うと、
同じ年にリリースされたソロ・アルバム「After The Gold Rush」によるところが大きいはず。
After The Gold Rush
このアルバム以降、ニールが気になってしょうがないので、
追っかけ出す事になった人が一杯産まれたと思っている。
と云うか、その一人が俺だから。
いずれにしても、今と較べると音楽そのもの、
そして情報自体が少ない時代だったからこそ、
その少ないものと濃く付き合ったので、今でも覚えている事があるが、
以前であれば、もっと色々な事を覚えていたと思う。
悲しい事に、年々それらの記憶が薄らいでいっている。
そんな訳で当分はここに、
いくつかの作品について覚えている事を書き記しておこうと思う。
それは自分自身の為のライナーノーツとして!
そうしないと、ドンドン記憶の中から消えていってしまいそうなので!
  

Posted by keith yoshida at 13:06Comments(0)名盤スピンオフ

2016年01月16日

S-O/勘違いも甚だしい!その2。

これも勘違いから始まった話。
聴くモノに迷った時など、面倒臭くないのがコンピものやサントラ盤。
特に近年(と云っても80年代以降か?)のサントラ盤には、
良い選曲や思わぬ楽曲の収録など、バカに出来ない盤も多い。
そんな中の1枚「あの頃ペニーレインと」のサントラ盤を聴いていて、
Led Zeppelin「That’s The Way」が流れてきた。

こうして聴くと「良い曲だな!」っと。
でぇ、その時、この曲はアルバム「Houses of the holy」に収録している曲
と、勝手に思い込んでしまった。

手持ちのゼッペリンのアルバムにそれが無いので、中古盤屋で探し始めた。
が、なかなか盤が見つからない。
途中で何の事はない、
手持ちのアルバム「Ⅲ」に収録されているのが分かったのだが・・・。
で、一件落着と思いきや、「Houses of the holy」がどうしても欲しくなった。
あのヒプノシスのジャケットが美しいのが、一番の理由!
これで探すのを継続する訳だが、相変わらず見つからない。
探し始めて早いタイミングで1枚見つけたが、
それはレコード盤面がチョットって感じ。
その次に発見したのはドイツ盤かなっ?
これは肝心のジャケットの色合いがよろしくない。
で、これもパス。
多少高くても良いから、見つけたら即買い!と決めても見つからない。
ネットのオークションでは、それなりに出品されていて、
それこそ、それなりの価格で落札されている。
とは云うものの、CDと違いレコード盤は現物を確認しないと
買う気にはならないので、
ネット上の事は、あくまでも参考価格だ。
そんなこんなで探し続け、
結局、昨年末に1年程掛かって手に入れる事が出来た。
途中、CDのデラックス版もリリースされ話題になったが、
そちらには、ひとつも気持ちが動かされなかった。(笑)
こうして欲しい1枚が見つかると、
不思議な事に次に欲しい盤が、また現れる。
ホントに不思議な話だ。
そんな訳で、今年も中古盤屋巡りは続くのです!
  

Posted by keith yoshida at 14:26Comments(0)名盤スピンオフ

2015年12月22日

S-O/勘違いも甚だしい!

長年シリーズ?のその2。
音楽関係の雑誌などを読むと、たまにThe Lounge Lizards
を載りあげる事がある。

その記事を読むと、どうも腑に落ちない点が出て来る。
それでも「ふ〜ん」なんて気にしないでいた反面、
頭のどこかで「オカシイな!」と云うのが少し出ていた。
それが最近、通りすがっただけ(!?)のパンク、ニューウェーブ関係
を再考察してみようと、某書籍を購入し、
そこで、その”腑に落ちない”点の原因を発見!
俺はThe Lounge LizardsとThe Flying Lizards
混同していた!と。

情けないと云うか、アホみたいな話だ。
あまり聴く事のない音楽だからなのか?
それとも似たような名前に惑わされたのか?
勝手に一緒にしていた訳だ。
でぇ、フライング〜の方は持っていたのでラウンジ~を手に入れた。
聴いてみると、なるほどな〜、である。
ま、これで今後は腑に落ちない点が出る事はないだろう。
それにしても、長い間、大変な間違いのままで”オカシイな!”
と、なっていた訳だ。
あぁぁぁ、スッキリした!!!  

Posted by keith yoshida at 16:49Comments(0)名盤スピンオフ

2015年11月30日

S-O/知らない盤が一杯あるな〜!

長年聴き慣れ親しんできたアルバムにDONOVAN
「DONOVAN’S GREATEST HITS」がある。

今では何の事はないベスト盤と直ぐに解るが、
これを手に入れた当初、
ベスト盤の意味も解らない音楽の初心者だったので、
良い曲一杯で良いな〜と、そんな感じで繰り返し聴いていた。
当然、大好きな1枚なのでCD化された際には、直ぐに手に入れた。
ま、そんな事はいいとして、ここに収録されている
「Catch The Wind」「Colours」の2曲。
これらが当時再録されたものと云う事が最近解った。
それまでは、多少音楽の知識が付いた頃に、
再録と云うよりアルバムヴァージョン、
そしてシングルヴァージョンの違いと勝手に解釈して、
ずぅーと、そう思って今日に至っていた訳。
何でもアルバムを組んだ時、
PYEから原盤の使用許可が下りなかったので、
新たに録音したとか。
そんな事、当時のライナーに載っていなかった。
で、この記述があったのがレコードコレクターズ増刊
「洋楽ロック&ポップス・アルバム名鑑1955-1970」

ありきたりの名盤を集めた本と違い、
当時売れた作品なども掲載された一冊。
そのせいか、このドノヴァン同様のベスト盤や、
名盤系の本には出て来ない作品が一杯掲載されている。
オマケに全てカラーでジャケット写真も載っているので、
見ていて楽しい。
それにしてもジャケットは覚えているが聴いた事のない盤の多い事。
と云うより山ほどある。(当たり前だ!)
自分の中では相当聴いたつもりでいたが、
あくまでも”つもり”だった。
これを頼りにまたアナログ盤探し!って事になるかも・・・。
でぇ、このCDは1999年にリイシューされていて、
その際には件の2曲はオリジナルヴァージョンで収録されたようだ。
(未確認です)
と云う事は再録ヴァージョン収録のCD盤は貴重品ってことか!
因みに掲載したジャケット写真はリイシューされた時のもの。
  

Posted by keith yoshida at 16:37Comments(0)名盤スピンオフ

2014年10月13日

S-O/ towa tei again !

これは「名盤を探しに行こう!」に書いたが、
何を書いたのか思い起こせない。
読み直せばいいじゃん!と。
記事を探す(!?)
それは面倒だな〜。
既に手放したCDだけど、どうしても聴きたくなって買ってきた。
モノはTowa Tei「Future Listening!」

今聴くと、随分と緩いと言うか輪郭がボケている(失礼!)感じがする。
何と言ったらいいのかな〜。
まぁ、こんなスピード感だったかなっ、と。
当時は最先端で時代にジャストなスピード感でも、
今となっては、まったりしている。
これは久しぶりに聴く音楽に往々にしてある事だ。
時間の経過とともに日常のあらゆる事がスピードアップし、
生活のテンポ感が変わっているから、
そう感じるのだろうか?
それとも、日々生産される音楽自体がスピードアップ
しているからなんだろうか?
まぁ、いい!
で、何でミュージシャンでもない(!?)彼が、
こんな優れた作品を創れるの?と言う疑問が当時あって、
それで彼の頭の中を覗いてみたくなったのを覚えている。
あの当時、隆盛したクラブ文化から産み出されたDJ達が、
プロデュースやらリリースするのが、
解っているようで解っていなかった。
と言うより、納得出来ないと言った方が正解で、
その方法論が不思議だった。
今はもっと訳分からない存在の人が、そうなっているらしい。
それも時代の流れに沿った才能の発揮の仕方なのだ。
と、納得するしかないのかなっ!
でも、テイのように関心を持つような存在は、
今のところ現われていない・・・。
  

Posted by keith yoshida at 10:08Comments(0)名盤スピンオフ

2014年10月01日

S-O/ Blue River

ちょっと前に、
久々にEric Andersenのアルバム「Blue River」を聴いた。

改めて身に染みるタイトルチューンの良さ。
メチャクチャ良い曲〜。
ここ暫くは頭にこびりついて離れない。
どこで、こんな地味な曲(笑)を知ったのだろう?
リリースが1972年だから、FMラジオも盛んな時代じゃない。
AMラジオで流すには、前述通り、地味!
当時のシンガー・ソングライター(SSW)がブームの時に、
買い漁った一連の作品の中に紛れ込んでいただけか?
どうしても、この作品を知った切っ掛けが思い出せない。
今みたいにネットで何でも探せる時代から較べると、
音楽情報など、探しても限られたところにしかない時代。
ましてや洋楽、なおさらの事。
おそらくSSWを数多く扱う雑誌か何かの僅かな情報の中から
掬い取って知ったのだろう。
SSWに限らず、そんなピンポイントのような
場所から集められた情報の発信力は絶大で、
相当精度の高い確率でユーザーに届いていたはず。
その高い確率の中には俺もいた訳で、
お陰で、数十年にも渡って聴き続ける事が出来る
“一生モノの音楽”に一杯出会った。
現状、日本の巷には音楽が溢れているが、
アーティスト達の音楽が売れないと言う。
溢れている音楽の殆どが“自称アーティスト”のタレント達のもの。
それが良いのか悪いのかは別にして、
音楽をちゃんとやっている、
本当のアーティストには居心地の悪い時代になったのかなっ、と。
時代の変化や環境の変化などもあるけど、
これは、どこかで音楽そのものを伝えて売る!という、
当たり前の事が忘れられてきたからなのか・・・、と。
そう、CD時代になって、
たくさん売る事だけに注力してきたツケが回ってきたって事だ。
後戻りは簡単に出来ない。
だけど、どこかで直さなければ益々酷い状況になるかも!
そんな事を「ブルーリヴァー」を聴きながら考えていた。
それにしてもジョニ・ミッチェルのコーラスは美しい!
  

Posted by keith yoshida at 09:37Comments(0)名盤スピンオフ

2014年05月18日

S-O/周年記念盤あれやこれや・・・

Jackson Browneのアルバム「Late For The Sky」が発売から40年。
その周年記念で、近々リマスター盤が発売されるらしい。

デラックスエディション流行の昨今、
単なるリマスター盤だけで良いの・・・と。
思えば「名盤を探しに行こう!」では、
この名作アルバムを避けて、「The Pretender」を載り上げた。
世間と言うか専門誌などの評価では、
当たり前のように、
こちらが彼の代表作として載り上げられる頻度が高い。
とは言え「ザ・プリテンダー」は、
「レイト・フォー・ザ・スカイ」に勝るとも劣るとも言えない作品。
との思い入れが強かったから選んだのですが、
今となっては、こっちのアルバムでも良かったのかなっ!と。
このように洋楽は周年記念でのリリースが目白押しで、
その殆どに発掘音源の未発表曲などがテンコ盛りされている。
アーカイブ作業としては当然で、思い入れのある作品の
周辺事情が分かって、マニアには喜ばれるし、
そういったマニアを対象に組まれている。
が、それ以外の音楽ファンにも、
過去の偉大な作品に触れる機会を与える側面もあるのも事実。
国内では井上陽水「氷の世界」が、同じく40周年。

こちらはスペシャルエディションとかで、
まぁ、その表現はどうでもいいが、未発表曲などが収録されるらしい。
「氷の世界」は、我が国で初めてセールスが100万枚を越えたアルバム。
その歴史的価値は勿論の事、当時の事を考えると、
ニューミュージック以前、
そして以後の日本の音楽シーンを語る上では外せない作品でもある。
まぁ、当然と言えば当然で、
こうした形で再評価される機会を与えられるのに相応しい。
少し前には宇多田ヒカル「First Love」が15周年と言う事で、
記念盤が出ていたが、こちらも、日本の音楽シーンの歴史の中では、
重要な意味合いがある作品とも言える。

まぁ、15年というサイクルは短いとは思うが、相応しいかなっ、と。
そこで考えた。
21世紀に入って日本の音楽シーンで、
近未来に、こうした特別盤を出せる作品はあるのだろうか?と。
これだけ粗製濫造状態の作品が闊歩している現状をみると、
相当難しいのでは・・・。
と言うか、それは近未来に「音楽を保存して伝える文化」
として捉える人がどれだけ居るかにもよるのですが・・・。
近年の「粗製濫造=消耗品化」状態をみていると、とても、
そういった志を持つ人が育つ土壌じゃないような気がしているのは
俺だけじゃないと思うのですが・・・。
とは言うものの、実際に、もしそうなったとしても、
CDというパッケージではなく、
違う形での特別版となっている可能性が高いかもな〜。
なんて、ボンヤリと思ってしまった。
それにしても40周年ね!
「レイト・フォー・ザ・スカイ」とは、
そんな長い間の付き合いだったんだ。
と思ったのと同時に、聴きながら色々と考えさせられた一日だった。
  

Posted by keith yoshida at 11:41Comments(0)名盤スピンオフ

2013年07月18日

S-O/Adult Oriented Rock・・・

レコードをとっかえひっかえ聴いている。
Kenny Rankin「Silver Morning(邦題:銀色の朝)」
を聴いて、改めて良いアルバムと再認識。

そこに珍しくも付いていた“帯”を読んでみると、
“イージー・リスニング・ヴォーカル”と書いてあった。
このあまり馴染みのない言葉は、
後に「A.O.R」と括られる音楽を指すもので、
このアルバムが発表された1974年当時、
日本ではこう表現されていたらしい。
遡るとこの手の音楽が持て囃されたのは1970年代も
後半に差し掛かった頃の事だと思う。
分らない事はウィキペディアを見ろ!じゃないけど、
その不確かな情報源を見てみると、
A.O.Rの「A」は“Adult”だけじゃなくて、
“Audio”と“Album”も指す言葉とも・・・。
と、もっともらしい事が書かれていたけど、
これは始めて知った事実(!?)。
これについての云々は置いといて、この手の音楽、
多分最初はCity Musicと呼ばれたはず。
その急先鋒の位置に居たのがMichael Franks
彼がアルバム「The Art of Tea」を発表したのが1975年。
国内盤は遅れて翌年にリリースされたはずで、
その宣伝文句の中で堂々と“シティ・ミュージック”
なる言葉が使われている。
ここから一大ブームへと突入!と書きたいけど、
まだまだ熱心な音楽ファンだけの世界だったように記憶している。
但し、“City Music”を言葉として使ったのは、
1975年にリリースされたJorge Calderonのアルバム、
その名もズバリな「City Music」

このホルヘ・カルデロン(多分日本的な発音はこんな感じ)
のアルバムは、当時、国内盤が確か未発売だから、
目敏い人が見つけて、頂いちゃって、
マイケルの売り出しに付けちゃたんでしょうな~。
いずれにしても起源的にはこの辺りかとは思いますが・・・。
そのシティ・ミュージックなる言葉も、
いつの間にか使われなくなって、
代わりに出て来たのが“A.O.R”って言葉。
大ヒットしたBoz Scaggs「Silk Degrees」辺りが、
最も似合う作品で、これだと知っている人も多いでしょ。
この作品は1976年だから、マイケルやホルヘらと、
ほぼ同じ年!って事になる。
個人的には、同じ年に発表になったAl Jarreau
アルバム「Glow」が印象に強く、
その辺りからA.O.R云々が始まったような記憶がある。
いずれにしてもシティ・ミュージックという言葉は自体は短命。
CrossoverがFusionにいつの間にかに代わったのと似ている。
そうそう、そのフュージョン系のミュージシャン達が
良く参加していたのがA.O.R。
そしてそのミュージシャン達が、やたらピックアップされ、
注目を浴びたのもこの頃から。
何だか1枚のアルバムから色んな事が思い起こされた。
そう言えば“M.O.R”ってのもあったが、
流石に近頃この言葉は聞かなくなった。
  

Posted by keith yoshida at 16:21Comments(0)名盤スピンオフ

2013年04月01日

S-O/こんな作品もあった!

この間のストーンズ・ネタのハイドパークでの
コンサートの噂を受けて、Brian Jonesを思い起こし、
彼が遺したアルバム「Joujouka」を十年振りくらいに聴いた。

当時は「あれっ!これナニ?」って感じで聴いた音楽だったが、
アフリカものなど、ある程度のワールドミュージックを
通過した今聴くと、何やら分るような気がするし、
これは今となっては、もの凄く貴重な音源ではないかと!
大体、当時まだロックを聴き始めたばかりのガキに、
この音楽に感じるものなんかないよね。
これはブライアンの作品だから、買わなくちゃ!
という一種の脅迫観念があって手にいれただけで、
確か雑誌か何かでその中身の事を読んで、
ロックとは程遠いモノとの覚悟をして買いに出かけたはず。
しかし、あまりにもロックじゃない音に、
前述したように「ナンじゃ、こりゃ~!」となり、
それっきりに・・・。
その後は何かの拍子に、ちょっとだけ確認の為に
聴く程度になっていたアルバムだ。
その何かの拍子が今回のような形なので、
まさに千載一遇のチャンスと言えばチャンスでもある。(笑)
ついでに書くと、最近、ストーンズの国内盤の帯を貼り付けた
いにしえのスケッチブックを発見!
案の定このアルバムの帯もそこにはあった。
国内盤のタイトルは「イン・マジカル・モロッコ」で、
コピーの文言の一部が
「400年の伝統を誇るロック・バンド???」である。
レコード会社が、如何にこの訳の分らない音楽を売るか!
に苦心していたかの様子(!?)が伺える。
もちろん熱心なストーンズ・ファンじゃないと、
絶対買わない作品だ。
加えてワールドミュージックという認識がない時代の話なので、
訳の分らない音楽って言い方は可笑しくない。
今の時代なら、こういった原初的な音楽は、
先進国の音楽的要素を取り入れて聴き易くする
などの工夫をしてからのリリースという事になるだろう。
多分、こうしてピュアな形のままで残っているのは
少ないのではと思っただけで、それで貴重かなっ、と。
ま~、近年のモロッコ音楽を聴いていないからの
感想かもしれないがね。
っつうか、アフリカものを聴いたと言っても、
モロッコ音楽は近年に限らずズゥーと聴いていないかも!(笑)
さてさて、この間、ストーンズの噂の中で再燃していた
グラストンベリー・フェスへの出演が6/29に正式に決まったようだ。
このフェスは、確か今年はネットで中継されるので、
日本に居ながらでも視る事が出来るハズ。
助かりますね!こういう時のネット環境は!
加えてストーンズのオフィシャルツイッターでは、
何やらカウントダウンが!!!
4/3にはついに発表が・・・・・。
  

Posted by keith yoshida at 11:32Comments(0)名盤スピンオフ

2012年12月23日

S-O/片面だけ名盤?

JESSE COLIN YOUNG
どこで彼の名前を知ったのかは、今となっては思い出せない。
おそらくアメリカン・ロック、
とりわけシンガー・ソングライターを熱心に聴きだした頃に、
何かの繋がりでその名前に出逢ったのではないかと思うが、
あるいは彼が在籍していたバンド“Young Bloods”が
先だったかも知れない。
札幌には1度か2度ライヴに来ている。
ジェシ・コリン・ヤングの名作と言われるアルバム
「Song For Juli」を、件のアーカイヴ作業中に久々に聴いた。

1973年にリリースされたアルバムで、
当時、夢中で繰り返し聴いたA面の流れは、
今聴いても最高に気持ちエエェ!
こっちの面だけで一日の流れが出来上がっている。
気持良い目覚めを感じさせる「Morning Sun」に始まって、
タイトル曲「Song For Juli」の優しい感触は、
ゆっくり始動する午前を彩るには最適。
そしてブルーズ色が香る「Ridgetop」は、
午後からのアグレシッヴな活動の幕開けで、
「Evenin’」で、その日を鎮めるように締め括られる。
そんな事を勝手に思って聴いていたし、
当時もそんなものを感じつつ聴いていたような気がする。
一方、B面は「あぁぁ、こんな曲が入っていたんだ!」
ってな感じで馴染みが薄い。
偶然にもA面に佳曲が集まっているので、
偏って聴いてしまった訳だが、
アナログ盤時代には、こんな片面だけを頻繁に
聴いた作品がゴロゴロしていたような気がする。
片面だけ名盤なんて書いたら失礼かもしれないが、
そういう盤もあったって事だ。
音楽の粗製乱造が続く我が国の音楽界で、
アルバム用に、粒ぞろいの楽曲を10曲程集めるのは
大変な作業なのかもしれない。
そういった意味では、良い曲の集合体でもあるベスト盤や
コンピレーションものに人気が集中するのは理解出来る。
CDという情報量が多いメディアを埋める為に、
作品を創り上げる作業は並大抵な事ではないとは思うが、
志高く音楽をする行為を忘れたら、
そこに刻まれるのは作品というより単なる商品。
アーティストと言われる人達は商品を創るのではなく、
あくまでも作品を創り続けて欲しい。
とは言うものの、今みたいにガキタレまでをアーティスト
呼ばわりしてちゃ、アーティストの値打ちも下がるわな~。
さてさて壊れた日本の音楽業界、来年はそれを修復
してくれるような存在が現れるんだろうか?



  

Posted by keith yoshida at 16:51Comments(0)名盤スピンオフ

2012年11月20日

S-O/ツェッペリン?ゼッペリン?どっちでもいいけど・・・

LED ZEPPELINのライヴ盤「祭典の日(奇跡のライヴ)」が発売される。
何年か前に再結成して話題となったライヴを収めたものだ。
音盤と映像盤が一緒になっているらしいが、CDのみもあるらしい。
先行で公開された映像と音の「Kashmir(カシミール)」を聴くと、
ついつい全編の映像を観たくもなるが・・・。
ゼッペリンについては名盤では書く事がなかったが、
1970年前後のロックシーンを通過した人にとっては
忘れられない存在だ。
近年では映画「ドラゴン・タトゥーの女」で「IMMIGRANT SONG」
のリッミクスか何かが使われていて、突然、スクリーンから
飛び出してきた時は「おおぉ!」なんて反応したもんだ。
この「移民の歌」こそ聴く機会はないが、やはり「Ⅰ」「Ⅱ」
収録された、いくつかのナンバーは時折聴きたくなる。
(残念ながら「天国への階段」じゃないんだな、これが。)

特に「Ⅱ」は、我が家にステレオ(と言ってもモジュラー
タイプの安価なやつ)がやってきて一発目に再生したレコード
だったように記憶している。
それ以前はポータブルプレイヤーという箱型でモノ再生だったので、
卓上型とは言え、ステレオの素晴らしさに夢中になるのには充分だった。
だって音が右から左へ!そして左から右へと動くんだぜ!
って事で「これがステレオか!」と唸らさられた、
それこそ全くの未体験ゾーン突入の瞬間である。
ましてや当時は、ステレオ再生の利点を活かしたプログレや
アートロックが溢れていた時代でもあった。
そんなこんなでゼッペリンは、その後働いていたレコード会社に
いた頃、順番はどうだったかは忘れたがアルバム
「PRESENCE」が発表され、映画「永遠の詩」が公開された。
が、すでに興味はなく、
映画の試写会で不覚にも寝てしまうという失態を!!!(笑)
根っからのライヴ盤嫌いなので、
多分、この「祭典の日」を手にする事はないだろうが、
「Ⅰ」や「Ⅱ」に収録されていた曲が、
どんな風に演奏されているのかは確かめてみたい気もする。
あぁ、発売は明日だ!
  

Posted by keith yoshida at 12:16Comments(0)名盤スピンオフ

2012年07月10日

S-O/ジャケットだけ眺めていても良い!

さてさて夏と言えばThe Beach Boysという
古くからの音楽業界に巣食っている定番はよけて、
こんな初夏には、ジャケットに吹き抜ける風が
心地好さそうなIt’s Beautiful Dayのデビュー・アルバム
「It’s A Beautiful Day」なんてどうでしょうか?
これはアナログ盤を再発モノで手に入れて、
CD化の時は飛び付くように買った1枚。
1969年にアメリカでリリースされ、
翌年日本でも発売されたが、直ぐに廃盤となり、
1975年と1980年に再発されている。(多分)
そのCDを引っ張り出してみると、輸入盤に解説を
付けただけの仕様で、まぁ、あまりセールス的期待感
のない、いわゆる愛好家向け商品っぽい。
音も薄っぺらな感じで、まさしく昔のCDみたい。
(解説には1998年のクレジットが)
サンフランシスコ辺りのロック話には必ず登場
してくるから、その手の名盤の1枚なんだろうが、
ナンと言っても、このジャケットでしょ!

この印象的な絵柄が、人々の記憶の中に刻まれていたからこそ、
忘れられる事もなく語り継がれてきたような気がする。
これをデザインした“GLOBE PROPAGANDA”は、
ほかの作品を見た記憶がないので、これだけの一発屋か!
60年代末のシスコ・サウンド。
まだサイケデリックの残り火があっただろうが、
どちらかと言うとプログレシッヴ・ロック風味な
感触の曲が多い。
冒頭の「White Bird」の淡々した作風と、
それに絡むヴァイオリンの音色が、もしかしたら
清涼感を誘っている気にさせるのか、あるいは2曲目
が「Hot Summer Day」という、来るべき真夏へ向けて、
ズバリな曲名の感じがそうなのかもしれない。
とは言うものの、ほかの曲を含め全体的に初夏に
相応しいかどうかは自信を持って言えない。
まぁ、この辺は感性の問題だからね!(笑)
今もCDを売っているかどうかは不明だが、
あったら・・・、いやいや中古盤屋に行って、
是非、アナログ盤で手に入れて下さい。
ちょっと高いかもしれないけど、
なんせジャケットが良いから!
  

Posted by keith yoshida at 16:15Comments(0)名盤スピンオフ

2011年12月04日

S-O/名盤復活騒ぎを思い出しちゃった・・・

ガキの頃に聴いた時は、「変な曲!」というイメージしかなかった。
そのためか、昔、輸入盤専門店に行くと、
カットアウト盤で良く見かけたが、結局は買わなかった。
その後もレコードをみる度に買うか買わないか、
長い間迷った挙句、買わずじまい。
で、いざ買おうと思ったら、今度はなかなか盤が見つからない。
そんな感じだったので、しょうがないから
「CD化されたら買ってみよう!」くらいに思っていたが、
久し振りに見つけたので、ここぞと思い買いました。
モノはNorman Greenbaum「Spirit in the Sky」

1969年に発売されたアルバムで、年配の洋楽ファンなら、
当時、このタイトル曲がシングル・ヒットしたのを
覚えている人が居るのではないかと思われます。
彼のアルバムは1972年に発表され、のちの第一回
名盤復活騒ぎ(!?)の最中にリリースされた「Petaluma」
を手に入れて聴いてはいました。
あ、そうそう、名盤復活騒ぎとは、多分1976年だと
思うけど、アメリカン・ロック隆盛時に、その近辺に
いた重要アーティストが過去に発売した作品で、
いわゆる音楽ファンに語り継がれていた“名作”と言われる
アルバムを何枚か選び出し、人気投票で順次リリースしていく企画。
そこにはJesse WinchesterJohn Simonなどなど、
当時、国内盤の発売はなく、輸入盤を含め入手しづらい
アイテムばかりがゴロゴロとリストアップされていた。
当然、中古盤屋でも高嶺の花の作品がリリースされるとあって、
熱心な音楽ファンを随分と喜ばせた企画であり、
今でも頻繁に行なわれている“名盤発掘!”活動の
元祖とも言うべきもの。

話を戻そう、その「ペタルマ」では、このジャケットから
想像出来るような、カントリー色やオールドタイミーな
雰囲気が漂う音楽をやっていたノーマン・グリーンバウム。
でぇぇぇ、これも同じかと思ったら、これが大違いで、
いきなりR&Bなノリで始まってビックリ!
「こりゃ~、ブルー・アイド・ソウルな盤か?」
と思いきや、それが続かない。
まぁぁ、全体を聴いてみれば、単なるポップスって事で
片付けられるかな~、と。
ノーマンは、元々ジャグバンドみたいな事をやっていたらしく、
このアルバムで聴かれる音は、
本人が意図するものじゃなかったんでしょうね。
まぁ、デビューするにあたってワガママは言っていられないし、
大人の事情もあっただろうし、そして本人も一発!という
ヨコシマな思いがあっても可笑しくはない。
(その通りの一発は出ましたが・・・)
そうはいっても、今の俺の気分には合っているので、
ビョークをはじめとする手強い新譜の間に挟み込んで聴くには、
いい息抜きの音となっているので、
買って正解でした!ハイ!
件の名盤復活にこの作品が入っていなかったのは、
容易に手に入れる事が出来る「スピリット~」より、
当時“旬”だったRy Cooderらが参加している事や、
それこそ入手しづらいという物理的な事もあっての
「ペタルマ」だったんでしょうね!
勿論、熱心な音楽ファンの要望が強かったって事が何よりもの
理由だとは思いますが・・・。
  

Posted by keith yoshida at 16:24Comments(0)名盤スピンオフ

2011年09月26日

S-O/Asylum

書きかけておいて、相当ほったらかしにしていた
原稿を慌てて書きました。
これは初夏の事で、東京のライヴ・ハウスに
行った時に書きかけたものです。

前々から存在は知っていたけど、今年になってから
初めて伺う事が出来た。

写真はその時に写したお店の看板(!?)。
何でも改装したらしく、綺麗なお店でした。
多分、店名はTom Waits「Grapefruits Moon」から
とったものと思われ、勝手ながら、もう少し薄汚れた
イメージを抱いていたのですがね~。
(改装後だからね!)
トム・ウェイツの「グレープフルーツ・ムーン」と言えば
デビューアルバム「Closing Time」に収録された1曲。

名盤にはVol.22で登場していて、
読み返すと道新ホールでのライヴの事とか、
夜の世界を教えてくれたとか、うだうだと書いてある。
それをここでぶり返してもしょうがないので、
ここでは、この時代のトムが在籍していたレーベル
“Asylum”の事を、ちょっとだけ書いておこう。
当時(1970年代)のアメリカン・ロック系ファン、
そしてシンガー・ソングライターのファンにとっては、
そのレーベルの信用度の高さと言ったら・・。
どう書いたらいいのだろう。
とにかく絶対の信頼度を誇っていた。
例えばジャズのBlue Noteなどのように、
そのカテゴリーを代表するようなレーベルがあるが、
アサイラムは70年代のL.A.の音楽シーンを、
見事に反映していた。
Jackson Browneを筆頭に、次々と輩出される
アーティスト、シンガー・ソングライターたちは、
新人と言えども、アサイラムから出ると言う事だけで、
同時期にリリースされる他のアーティストを、
1歩も2歩もリードしていたように思うし、
それこそ聴く前から胸が踊らされた。

このレーベルマークが付いているだけで「買い!!」
という信用のマークで、何の疑いもなく、
そのレコードに手を伸ばした。
トムやジャクスン以外、移籍組を含めると、その顔ぶれは
Terence Boylan
Steve Goodman
Joni Mitchell
Linda Ronstadt
David Blue
J.D.Souther
Ned Doheny
Warren Zevon
Judee Sill
Andrew Gold
Bob Dylan
Eaglesなどなど。
ネェ!ざぁーと書いただけでも、錚々たる
面々でしょう!
今の時代に当てはめると何処だろう?
最近自身のレーベルを立ち上げたWilcoが、
その配給を委ねたANTIとかNONESUCH辺りだろうか。
と言うか、今時、そんなレーベルに拘って
聴いている人なんているのかなっ?
でぇ、その後、70年代末のロス周辺を含めた
アメリカン・ロックの衰退と共に、その手を
聴かなくなり、すっかりアサイラムの事には
疎くなってしまったが、未だにレコードに
手を伸ばすと、結構、アサイラムのモノが多い。
CD化の時代になって、旧譜の音源自体が
色々と動いているので、オリジナルリリースが
何処かが分らない部分も多いが、中古レコード屋で
アメリカン・ロックやシンガー・ソングライターの
盤を見つけたら、ちょっとだけレーベルにも
目をやって欲しい。
結構、アサイラムものがあるから・・・・・。
  

Posted by keith yoshida at 10:10Comments(0)名盤スピンオフ

2011年08月09日

S-O/PRETENDERS

あぁぁ、ちょっと前の事だけど、Runawaysの映画が製作
され、公開されると聞いて「何故?」と思った。
(日本で公開されたのかどうかは不明!)
あのバンドって、映画になる程人気がありましたっけ?
または社会現象的な何かを残しましたか?
って事で、例のあの下着姿のステージ衣装が目に浮かぶ!
あれが話題になったのと、デビュー曲のサビは今でも
覚えているが、他は“?”です。
でぇ、元祖女性アイドルロッカーは“Suzie Quatro”でしょ。
(これ以上古いと、何か違う世界に行ってしまうような~)
こちらは、相当ヒット曲を連発し、海外はヨーロッパ各国
などでも、日本と同じように人気があったように
記憶している。
(でも、本国アメリカではパッーとしなかったはず)
変な表現になってしまうが、ロッカーらしいロックな
女性を載り上げたかなっ?と思って、名盤のリストを見たが、
それらしきアーティストはPatti Smithくらいか・・・。
そんな時に、たまたま聞いていたラジオから聴こえて
きたのが「Kid」。
あぁ~そうだChrissie Hynde率いるPretenders
居たじゃん!
何で載り上げなかったんだろう?
クリッシーは音楽を評価するジャーナリズム側から、
評価されるアーティスト側に転向したという変り種。
「Kid」こと「愛しのキッズ」の前に、Nick Loweの
プロデュースでThe Kinksのカヴァーでシングル・デビュー
している。
その後の「Kid」を含むデビュー・アルバム「PRETENDERS」
はChris Thomasがプロデュース。

こんなにいい面子に護られての登場は、ジャーナリスト時代
のコネか、それとも実力か(!?)。
デビューした1980年がどんな年なのかを、本来なら
調べなきゃいけないが、暑くて細かい作業は面倒!
まぁ、PUNK以降、NEW WAVEなどの風が吹き荒れた後の事
だと思われるので、ちゃんとそこに晒された音楽が、
このデビューアルバムには詰まっている。
が、今、こうして久し振りに聴いてみると、こんなに聴き
易かったっけ?と思ってしまう。
当時はポップな中にも、もうちょっと適度に尖がっていた
ように感じていたのに・・・、時代のせいなのかな~。
それにしてもジャケットに写し出されたクリッシーの
ロッカー然とした感じ!
赤の皮ジャン云々よりも、形からも入って行くという、
正しい道順を踏んでら~。(笑)
言ってみりゃ、近頃じゃ、男も女もめっきりと見かけなく
なったスタイル。
今時の若者は、ロッカーなんぞより、目指すはアイドルだよね!
今の世の中は!!!

  

Posted by keith yoshida at 10:48Comments(0)名盤スピンオフ

2011年06月11日

S-O/Up On The Roof

この歌、最初に聴いたのがCarole KingLaura Nyro
なのかは、チョー微妙な感じだけど・・・。
でも、ローラ・ニーロのアルバム「Christmas And The
Beads Of Sweat(邦題:魂の叫び)」
に収録されていた
この曲の印象が強いから、きっとローラが先だろう・・・。

でも、家にあったキャロル・キングのアルバム「Writer」
の中の1曲としてだったのかもしれない。

と、何とも歯切れの悪い書き方しか出来ない出合いの瞬間。
もともとは黒人コーラスグループThe Driftersの為に、
キャロル・キングとGerry Goffinが書き下ろした曲だと
思っていたが、最近、Little Evaが唄っているのを発見!
さぁ、どっちが先だ?
ま、どっちでもいいですけど・・・。
ちょっとのほほーんとした雰囲気が漂うこの曲、歌詞は
現実逃避を歌ったもののようだ。
でぇ、ローラは前述のアルバム「魂の叫び」が、そして
キャロル・キングは「Tapestry(邦題:つづれおり)」
でしっかりと「名盤を探しに行こう!」には登場している。
この2枚とリンダ・ロンシュタットの何枚かのアルバムは、
俺が女性シンガーに夢中になるきっかけを作った作品で、
中でもローラ・ニーロは、没後も含め、長い間追いかけた
存在。
前述の「魂の叫び」は、LP盤を2枚買ったほどで、
うち1枚は、当時の考え方としては保存用だった。
保存用と書いたら「?」が付くでしょ!
CD時代の今なら考えられないけど、アナログ盤時代は、
たくさん聴けば擦り切れて聴けなくなる可能性があった。
(そう信じていた!?)
そうなった時の為に、好きなアルバムは、予備でもう1枚
買っておく!っつうのが、熱心な音楽ファンの常識だった。
(とは言うものの、現実には極少数だと思うよ!)
で、CD化の際に直ぐに手に入れて、去年、例の安売り
BOX仕様の5枚組の中の1枚としても入手。
まぁ、アホみたいなもんですわ!同じモノを何枚も!
ローラの場合、併せて「Gonna Take A Miracle」
CD化の際買ったので、これも後のBOXに収蔵されているので、
結果的にCDが2枚ある事になる。
(こちらにはライヴ・ヴァージョンを追加収録)

この2枚のローラのアルバムは、個人的には必殺技を
かけられたような状態に陥る作品で、ただただ、
その前にひれ伏すしかない。(笑)
ブルー・アイド・ソウルとして、生涯を黒人音楽の追求
に費やした彼女。
今年は思わぬ出来事の混乱の中で、彼女の命日である
4/8が過ぎてしまい、だいぶ経ってからそれを思い出し、
ローラのアルバムを何枚か聴いた。
聴きながら、まだまだ彼女の音楽を聴き続けるんだろうな!
などと漠然と考えつつ、生で唄を聴きたかったな~と。
ところでこの「アップ・オン・ザ・ルーフ」という曲名を、
まんまレーベル名にしているアーティストが居る。
ご存知の方も多いとは思うが馬場俊英で、彼のインディーズ
レーベルの名前がまんま「Up On The Roof」。
いいね!このネーミング!
因みに彼は、ローラ・ニーロの貴重な来日公演を観た!と
言っていたような記憶がある。
それが事実なら、何とも、羨ましい!

  

Posted by keith yoshida at 14:28Comments(0)名盤スピンオフ

2011年04月11日

S-O/Steely Dan

Steely Danって、結局名盤に登場しなかった。
本来なら、1977年に発表されたアルバム「Aja」辺り
を載り上げて当然!と思えるけど、対比する邦楽の
作品が無かった!
と言えば、確かにそうなんですが・・・。
ま、そのチャンスがなかった。(と言う事にしておこう)

そのアルバム「エイジャ」(邦題:彩)がリリース
された時は、随分と周りが騒いでいた記憶がある。
「何で?」と言うと、その音の良さ!
あまりにも音が良くて、聴いたミンナがビックリ!
していた。
今で言うと、ナンだろう?
次々とリマスタリングされ、格段に音が良くなる
洋楽CDの最新版と一緒か?違うか!
ま、そのメッチャいい音がいきないり出て来たので、
それで大騒ぎになった次第。
それ以前のスティーリー・ダンはと言うと、多分、
「リキの電話番号」が、ヒットしたかしないかの
微妙なところで、それこそ熱心な音楽ファンだけが
聴いている存在だったように記憶している。
(あくまでも日本での話)
で、ダンと言えば、いつも頭の中で鳴るのはデビュー
作の「Do It Again」ばっか!
何故だろう???
どちらかと言うと聴き込んだのは、間違いなく「Aja」
なのに、その音が頭の中で鳴らないんだな!これが。
今の時代感覚に合わないからなのか・・・、
それともエヴァーグリーンな曲がないから。
いやいや、あれは、やっぱあの時代だけの音だから。
などなど、色々と考えるが、結論は出ず。
「Gaucho」含め、彼らのあの頃の作品がラジオから
不意に聴こえてくると懐かしいと思うけど、何故か
アルバムを丸ごと聴きたいと思った事がない。
そう言えば、スティーリー・ダンのCDを買い直した
事もない。
大概は、とりあえずと言う事で、ベスト盤を買って
iPodに入れておくのだが、そんな気にもならなかった。
と言うか、真っ先に、衝撃的だったメッチャいい音が、
CDではどうなっているか!は普通気になるものだけど・・・。
当時のフュージョン界を代表するミュージシャン達が、
あんなに素晴らしいサウンドを作り上げ、
後々の音楽の流れに多大な影響を与えたのに!
前述したように、懐かしいけど、わざわざ聴き直したい
と思う事はない。(これはDonald Fagenにも言える)
単なる、あの時代を飾った音楽だったのか?
これは80年代のポップス、ロック界モノにも言える事
でもある。
たまに引っ張りだして80年代モノを聴くと、今となっては
安っぽいシンセの音が入っていたりして、聴くのが
辛い時もある。
そんなこんなで、名盤で載り上げたくても載り上げ
なかったアルバムは一杯あったのですが、その筆頭
とも言えるのが、このスティーリーダンの「Aja」
だったのです
そんなこんなで、思い出した時が聴き時!って事で、
故・山口小夜子のジャケを眺めながら、たまに聴いてみよう!

当時、日本で編集されたベスト盤にも採用された、
妖艶な彼女のジャケットも、オマケで載っけておきます!
  

Posted by keith yoshida at 11:55Comments(0)名盤スピンオフ

2011年02月08日

S-O/ONE NITE BLUES

今月23日に発売予定の仲井戸麗市のリスペクトアルバム
「OK!!! C’MON CHABO!!!」を一足先に聴く事が出来た。

奥田民生、ザ・クロマニヨンズらの錚々たる面々が、
古井戸、RC SUCCESSION、そして仲井戸のソロ時代の
作品から、それぞれ1曲づつカヴァーした、全13曲が
収められているアルバムだ。
あぁ~、清志郎同様、こんなにミュージシャン仲間から
愛されているなんて知らなかった。
まぁ、聴いて誰がどうのこうのって事は抜きにして、
聴き進んでいくうちに、単純にアルバム「THE仲井戸麗市BOOK」
がやたら聴きたくなり、倉庫から引っ張り出してきた。

この「THE仲井戸麗市BOOK」を名盤で載り上げたのは、
DEREK & THE DOMINOSのアルバム「LAYLA」の時。
何で一緒かと言うと、チャボの歌にドミノスの名前が
出て来るのがあったからで、それ以外の理由はなかったはず。
(実は別の作品でも考えていたのですが・・・それも単純な
理由で!)
それは置いといて、リスペクトアルバムを聴いていて、
ナンカ、皆さんきっと一生懸命持ち味を出してカヴァー
してるんだろうけど、物足りないと言うか、う~ん、そうそう、
このアルバムには入っていない、あの「ONE NITE BLUES」が、
無性に聴きたくなったので、引っ張り出してきた訳。
チャボが持っていた毒々しさと言うか、なんか、その音楽の
底に渦巻いているモノを感じたくて・・・。
この辺の味わい深さって、あの世代特有のモノか?
それともキャラクターの違い!と言って片付けていいものか。
1985年リリースと言うと、チャボは33~34才の頃。
「ONE NITE BLUES」
それにしても少年院を題材にした歌なんて・・・である。
ましてや、これってシングルカットされている。
このニール・ヤングを彷彿させるようなサウンドが、
今、聴いてもいいね~。
この曲を含め、サウンドの強靭さとメッセージ性など、
へなちょこな音楽に慣れた耳には辛いかも知れないけど、
最後には「さらば夏の日`64 AUG.」という
インストゥルメンタルナンバーで、それまでの興奮を
鎮めるかのように、優しくアルバムを締めてくれる。
久し振りに聴いて、リスペクトアルバムを聴いた人達が、
ここに一度でも辿りついてくれると嬉しいな!
と思った次第。
それと、今回、アルバムクレジットを見直していたら、
当時、気が付かなかったのか、それともすっかり忘れて
しまった事なのか分からないけど
「Inspired by“TELEVISION”」の一文を発見。
これって、あのTELEVISIONの事なのかなっ?
そうなら、これまた素敵な事だ!
  

Posted by keith yoshida at 10:10Comments(0)名盤スピンオフ