さぽろぐ

趣味・エンタメ  |札幌市北区

ログインヘルプ


2008年12月29日

名盤/Curtis Mayfield & ICE

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.54(1998年10月号掲載)


近頃あまり聴く事もなくなったカーティス。
こんな原稿を読み返すと、時代の気分次第で、随分と聴くモノが
変わってくるのを実感。
洋楽の旧譜のボーナストラックは、これでもか!これでもか!と、
こちらの財布の中身の事情に関わらず、新手を繰り出すので、
マニアの方々は大変だと思う。
どこかで見切りをつけないと、同じ作品のヴァージョン違いを、
延々と買うハメになってしまう。
近頃のSHM-CDとか、それに追従する各社の高音質CDでの出し
直しも同類か。
あきらかに音の向上が分かればいいけど、そうじゃないと、ある意味
意地で買ってます!みたいなもんになっちまう。
とは言うものの、ちょっとでも音が良くなっているという情報があれば、
それはそれで気になってしょうがない。
ま、贅沢な悩みと言えば言えるけど、なんかな~。


ボーナストラック連発のリイシュー盤が花盛り!まともに買っていたら、
お金がいくらあっても足りないぞ~。


先月からの続きになってしまうが、紙ジャケットと中古盤について
書きます。
中古盤屋で手に入れたもので結構嬉しかったのが、カーティス・メイ
フィールド
の「WILD AND FREE」というベスト盤。
2枚組ですでに廃盤になっていた物で、何年か前のカーティス作品の
CD化の際に組まれた国内編集物と思われる作品。
ジャケットをよく見ると94年になっていたから、ジムコ・レコーズ
が初CD化を含めた何枚かをリイシューした時の副産物かなっ。
ロックっぽい側面とソウル・アーティスト然とした面の2枚に別れた
作りは、それなりに聴き勝手が良くて便利なので、何処かで見掛けたら
手に入れておくといい。勿論、紙ジャケットです。
このカーティスのように、何度となく再発を繰り返しているアーティスト
も珍しい。(レーベルの問題だからアーティストに責任は無いんだけど・・・)
そんな訳で、発売する度に、あの手この手、そう、手を変え品を変え、
ユーザーやマニア心をくすぐります。
今回もビクターからカートム・レーベルのリイシュー・シリーズの一貫
として彼の作品10タイトルが、ボーナス・トラック付きで発売されている。
中でも、昨年25周年記念盤として発売されたもののエディト盤として
11ものボーナス・トラックを加えた「SUPERFLY」には、心が動かされます。
あぁ~、あれから20数年も過ぎてしまったのネ。我が青春のブラック・
ムーヴィーの洗礼から・・・・・。
このカーティスの出世作「SUPERFLY」は、70年代初め一世を風靡した
ブラック・ムーヴィーのサントラ盤。

この映画のヒットと共に、カーティスの存在が一気に上昇気流に乗った
のは言うまでもない。
近年ではポール・ウェラーをはじめレニー・クラヴィッツらが、その影響力
を語る事も多く、若い人達の間でもカーティスへの関心が高まり、廃盤に
なっても、すぐに再度市場に出回るとうになった。
さて、この「SUPERFLY」。サントラ盤。といっても、絵がなくても大丈夫
な程、1枚のアルバムとしての完成度を持っている。
「フレディの死」と「スーパーフライ」の2曲のミリオン・セラー・チューン
はじめ収められた9曲が、クールなファンクというか、秘めた熱っぽさを
都会的センスのよさでカムフラージュしている。
ベスト盤が、そのアーティストの入門編に最適って言われるけど、カーティス
はこの「SUPERFLY」から入ってもいいんじゃにですか。
でぇ、ベスト盤と言えば「ICE TRACKS」のセールスが好調なアイスのお二人。
彼らの出世作「WAKE UP EVERBODY」の1曲目を聴く度に、いつもカーティス
の「SUPERFLY」を思い出してしまう。

パクリとかの問題じゃなくて、宮内さんもカーティスが好きなんだろう。
ギターのカッティングやらストリングスの絡め方など、同じ都会派クール・
ファンク(!?)、勉強になった部分が一杯あったに違いない。
両者並べて聴いてみると、何となくそんな感じがします。
ところで、いまだに「SUPERFLY」はLPで聴いているので、件の11もの
ボーナス・トラックを聴くのが楽しみな今日この頃です。


CURTIS MAYFIELD / SURPERFLY(1972年度作品)
ICE / WAKE UP EVERYBODY(1993年度作品)
  

Posted by keith yoshida at 11:00Comments(0)名盤を探しに行こう!