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2009年02月18日
名盤/井上陽水& BOZ SCAGGS
続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.59(1999年03月号掲載)
前回の名盤のところに書いたニール・ヤングのアーカイヴシリーズの
BOXのDVDの10枚組って、映像と言うよりDVDオーディオらしい・・・。
う~ん、良く考えりゃ「そうか!」と思うけど、一体、ホントはどう
なんでしょう。
知っている人が居ましたら、ちゃんと教えて下さいな!
さてと話が変って今回の名盤です。
これはハッキリと覚えている。
何がって?ようするに陽水とボズを結び付けた瞬間!
完全に呑み屋で一人呑みしている時に、BGMとして流れていた
ボズの唄を聴いてですね。
その唄い方を聴いていて、誰かに似ているな~と。
何かイージーに思えるけど、物事ってそんなもんです。
ボズも、前に書いたブルース・スプリングスティーン同様、全く聴く
事がなくなった。
ま、たまにラジオから聴こえてくる分にはいいんですけど、改めて
アルバムを出してまでとはいかない。
時々新譜を出したりしているようだけど、それって日本向けに
作ちゃってる訳じゃないですよね。
本国ではどんな活動しているのか、さっぱり分からないもんで。
レストラン経営云々で、この人の情報は止まったままです。
それにしても「SILK DEGREES」以降の何作かは、とんでもない
くらい夢中になったのに・・・・・。
井上陽水は今年デビュー40周年だそうです。
まだまだバリバリの現役で、たま出てくる新作アルバムは、きちんと、
その時代感覚を租借した音になっていて、驚く事がある。
どこで勉強しているんだろう?
あの時代、一度、挫折から立ち直るには、フォークで出るのが近道
だったのかなっ?と今更ながら考えてしまう。
作風からすると、本質はフォークじゃないよな~、この人は。
見事に“大人の音楽を齧った!”と思わせた顔役(!?)のアルバム。
A.O.Rである。と唐突に書き出しても困っちゃうよね。
なんの事はない“Adult Oriented Rock”の略である。ものの本によると
「大人向きのロック」と、実に分かり易く書いてあった。
突然こんな事から書き出してしまったけど、A.O.Rって、いまだに音楽を
表現する時に使う事がある。読者の方も、何度か出会った事があるでしょ。
“大人向きロック”ってどんなんだろう。と、ふと考えると、これが漠然
としている。果たして今の時代に適当な表現の言葉なんだろうかと。
このA.O.Rって言葉が生まれたのは70年代中頃の事だったと記憶している。
背景的には60年末から70年代初頭のイギリス~アメリカのニュー・ロック
やらプログレ、ウェストコーストらの勢力が一段落した後、シンガー・
ソンングライターやシティ・ミュージックが勢力を延ばした時と同時位
だろう。
まぁ、ロックンロール・ミュージックが誕生してから、ビートルズを経由
して巨大産業化していく過程で育った子供達が、そこそこの大人になって、
いつまでもガキの音楽“ロックンロール”なんぞ聴いてられない。
と言ったかどうかは分からないけど、多分、そんなマーケットに向けて
作られたのが、このA.O.Rだったのかも知れない。
その第一人者と言い切っていいのかどうかは分からないが、真先に浮かんで
くるのは“ボズ・スキャグス”だ。
で、当然、その後のシーンに多大な影響を及ぼした大ベストセラー・
アルバム「SILK DEGREES」の事になると思うでしょう。ところがどっこい、
捻くれ者だから違うんだな。これが。
前号のスプリングスティーン同様、その人気が爆発する直前がいいんだな。
何故か・・・・・。
と言う訳で、ボズの場合、絶対的に「SLOW DANCER」なのです。

このアルバム、日本で発売された当時「シスコの顔役」などと言う物騒な
邦題を付けられていた訳で、レコード店であのジャケットを見たら、タイ
トルのイメージと相まって、そりゃ~、それなりのインパクトがあったのは
確かだ。
元々R&B的な資質を持ち、そういった方向性を模索していたボズにとって、
このアルバムで出会ったプロデューサー“ジョニー・ブリストル”との
相性はドンピシャだった。
今回、この原稿を書くにあたって久々にレコード棚から引っ張り出して
聴いてみたが、正に名曲名演名唱の3拍子揃い踏みの連続で、名盤「SILK
DEGREES」なんのその。って感じなのです。
CD化に伴って、あの売らんが為の再発の劣悪デザインのジャケットが一掃
され、オリジナル・ジャケットになって価格も廉価のいい事づくめ。
男も惚れる(!?)あの水着姿をみつつ、ボズの歌声に酔って下さい。
そんなボズの名曲達を聴きながら、こんな歌い方する日本人がいるな~、
と顔が浮かんできたのが井上陽水。
まぁ、日本のA.O.Rの先駆者と言っても過言じゃないでしょ。
真先にフォークへの拘わりをすてて(!?)ロック的なアプローチを開始後数年。

徐々に陽水流A.O.Rは進化を遂げ「LION & PELICAN」という名盤を産み出す
訳。あの「リバーサイドホテル」(ヒットしたのは6年も後の事)が収録された
アルバムだ。ってな所で、またも紙面が尽きてきた。
陽水については、再度何かの機会に取り上げたいと思う。
そしてボズ、陽水両者共、あのサングラスが大人を演出する上で欠かせない
小道具だったりして・・・・・。そんな訳ないか~。
BOZ SCAGGS / SLOW DANCER (1974年度作品)
井上陽水 / LION & PELICAN (1982年度作品)
Vol.59(1999年03月号掲載)
前回の名盤のところに書いたニール・ヤングのアーカイヴシリーズの
BOXのDVDの10枚組って、映像と言うよりDVDオーディオらしい・・・。
う~ん、良く考えりゃ「そうか!」と思うけど、一体、ホントはどう
なんでしょう。
知っている人が居ましたら、ちゃんと教えて下さいな!
さてと話が変って今回の名盤です。
これはハッキリと覚えている。
何がって?ようするに陽水とボズを結び付けた瞬間!
完全に呑み屋で一人呑みしている時に、BGMとして流れていた
ボズの唄を聴いてですね。
その唄い方を聴いていて、誰かに似ているな~と。
何かイージーに思えるけど、物事ってそんなもんです。
ボズも、前に書いたブルース・スプリングスティーン同様、全く聴く
事がなくなった。
ま、たまにラジオから聴こえてくる分にはいいんですけど、改めて
アルバムを出してまでとはいかない。
時々新譜を出したりしているようだけど、それって日本向けに
作ちゃってる訳じゃないですよね。
本国ではどんな活動しているのか、さっぱり分からないもんで。
レストラン経営云々で、この人の情報は止まったままです。
それにしても「SILK DEGREES」以降の何作かは、とんでもない
くらい夢中になったのに・・・・・。
井上陽水は今年デビュー40周年だそうです。
まだまだバリバリの現役で、たま出てくる新作アルバムは、きちんと、
その時代感覚を租借した音になっていて、驚く事がある。
どこで勉強しているんだろう?
あの時代、一度、挫折から立ち直るには、フォークで出るのが近道
だったのかなっ?と今更ながら考えてしまう。
作風からすると、本質はフォークじゃないよな~、この人は。
見事に“大人の音楽を齧った!”と思わせた顔役(!?)のアルバム。
A.O.Rである。と唐突に書き出しても困っちゃうよね。
なんの事はない“Adult Oriented Rock”の略である。ものの本によると
「大人向きのロック」と、実に分かり易く書いてあった。
突然こんな事から書き出してしまったけど、A.O.Rって、いまだに音楽を
表現する時に使う事がある。読者の方も、何度か出会った事があるでしょ。
“大人向きロック”ってどんなんだろう。と、ふと考えると、これが漠然
としている。果たして今の時代に適当な表現の言葉なんだろうかと。
このA.O.Rって言葉が生まれたのは70年代中頃の事だったと記憶している。
背景的には60年末から70年代初頭のイギリス~アメリカのニュー・ロック
やらプログレ、ウェストコーストらの勢力が一段落した後、シンガー・
ソンングライターやシティ・ミュージックが勢力を延ばした時と同時位
だろう。
まぁ、ロックンロール・ミュージックが誕生してから、ビートルズを経由
して巨大産業化していく過程で育った子供達が、そこそこの大人になって、
いつまでもガキの音楽“ロックンロール”なんぞ聴いてられない。
と言ったかどうかは分からないけど、多分、そんなマーケットに向けて
作られたのが、このA.O.Rだったのかも知れない。
その第一人者と言い切っていいのかどうかは分からないが、真先に浮かんで
くるのは“ボズ・スキャグス”だ。
で、当然、その後のシーンに多大な影響を及ぼした大ベストセラー・
アルバム「SILK DEGREES」の事になると思うでしょう。ところがどっこい、
捻くれ者だから違うんだな。これが。
前号のスプリングスティーン同様、その人気が爆発する直前がいいんだな。
何故か・・・・・。
と言う訳で、ボズの場合、絶対的に「SLOW DANCER」なのです。

このアルバム、日本で発売された当時「シスコの顔役」などと言う物騒な
邦題を付けられていた訳で、レコード店であのジャケットを見たら、タイ
トルのイメージと相まって、そりゃ~、それなりのインパクトがあったのは
確かだ。
元々R&B的な資質を持ち、そういった方向性を模索していたボズにとって、
このアルバムで出会ったプロデューサー“ジョニー・ブリストル”との
相性はドンピシャだった。
今回、この原稿を書くにあたって久々にレコード棚から引っ張り出して
聴いてみたが、正に名曲名演名唱の3拍子揃い踏みの連続で、名盤「SILK
DEGREES」なんのその。って感じなのです。
CD化に伴って、あの売らんが為の再発の劣悪デザインのジャケットが一掃
され、オリジナル・ジャケットになって価格も廉価のいい事づくめ。
男も惚れる(!?)あの水着姿をみつつ、ボズの歌声に酔って下さい。
そんなボズの名曲達を聴きながら、こんな歌い方する日本人がいるな~、
と顔が浮かんできたのが井上陽水。
まぁ、日本のA.O.Rの先駆者と言っても過言じゃないでしょ。
真先にフォークへの拘わりをすてて(!?)ロック的なアプローチを開始後数年。
徐々に陽水流A.O.Rは進化を遂げ「LION & PELICAN」という名盤を産み出す
訳。あの「リバーサイドホテル」(ヒットしたのは6年も後の事)が収録された
アルバムだ。ってな所で、またも紙面が尽きてきた。
陽水については、再度何かの機会に取り上げたいと思う。
そしてボズ、陽水両者共、あのサングラスが大人を演出する上で欠かせない
小道具だったりして・・・・・。そんな訳ないか~。
BOZ SCAGGS / SLOW DANCER (1974年度作品)
井上陽水 / LION & PELICAN (1982年度作品)
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