さぽろぐ

趣味・エンタメ  |札幌市北区

ログインヘルプ


2008年03月12日

名盤/Joni Mitchell & 原田知世

ZELDAのライヴを観たのも忘れていたけど、ブリッツで原田知世を観たと言う
のは、もっと忘れていた。
それにしても、一緒に書くべき二人だったんだろうか?ジョニと原田知世。
ま、いいか!
そう言えば、この連載の継続にあたり、書き方を多少変えたのもあり、最後に
メモのような文章を紹介作品に付けていたので、それを掲載するのを忘れて
いたので今回から掲載しました。(以前の分は、後日書き足します。いつか・・・)
文中のBANANA BOATは、何年か前に場所とお店の内容を変えて営業を
再開した。(再開と言ってもオーナーは違う!)
安易なカバーとあるが、徳永英明の「VOCALIST」シリーズが売れて、その
安易なカバー・アルバムを出すヤツが多い。
案の定、簡単には売れない。当たり前だろ!ちゅうねん。
ジャケットへの思い入れ、そしてアナログ盤時代のモノへの愛情ある扱い
など、今のCD時代なら考えられない事が書いてある。が、まさしくその通りで、
好きなレコードは大切に扱った。
そして偶然にも、ジョニも知世も音楽のフィールドに戻ってきた。
(ブリッツも再開したし・・・)
特にジョニの場合、確か音楽業界に嫌気がさしての隠居(!?)生活からの復活で、
昨年リリースしたアルバム「SHINE」も良かった。
嫌になるのも分かるような気もするが、どうにかコンスタントに作品のリリースを!
と思っているのは、俺だけじゃないはず。



続・名盤を探しに行こう/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.28(1996年8月号掲載)


フォーク~ロック~ジャズと変遷する女性シンガー・ソングライターの最高峰
ジョニ・ミッチェルのクールな歌声に酔いしれる。


先月のZELDAの絶好調振りの確認のついでにと言ってはナンだが、同じく近年
の絶好調振りが実に素敵で、そして益々音楽的臭いが強くなっている原田知世
さんのコンサートを東京・赤坂ブリッツで見てきた!というより、あんまり立ち見客
が多くてステージがよく見えなくて、聴いたというのが実態かなっ。
このブリッツってところ、札幌で言えばファクトリーホールを、もうちょっと良くしたっ
て感じのホールでライヴを演るには仲々いい会場かもしれない。
肝心のコンサートは、最近のショウ・アップ系や盛り上がり一直線とは違った、シン
プルでひたすら音楽を聴くといった感じのもので、彼女のシンガーとしての姿をくっ
きりと浮び上がらせた内容だった。
勿論、選曲は最新アルバム「クローバー」が中心(鈴木慶一氏も途中で客演)だった
が、ここ数年のアルバムからのベスト・オブ・原田知世的なプログラムで、個人的に
は大満足。
いいものの後に付きモン(!?)のその夜の酒も旨かった。
でぇ、そのコンサートの1曲目に歌われたのが「Both Side Now」(邦題:青春の光
と影)という全世界的な名曲で、映画の主題歌としてジュディ・コリンズがヒットさせ
たが、オリジナルはジョニ・ミッチェルという、とっても才能のある方が1971年に発表
したものだ。
そのジョニについてはチョットした思い出があって、その昔、札幌は三条界隈に和田
珈琲店(後のBANANA BOATと言えば、少しは知っている人が居るかな。何故か
未だに看板が残っているが。)という音楽好きには仲々良い時間を過ごせるお店が
ありまして、そこの所謂BGMっていうのが、マスターらの趣味のレコード達。
そしてそのどれもが、聴く頻度が高いもんだから、棚からの出し入れが激しくて、
ジャケットの背や角がボロボロに傷んだ状態になっているんだな。
でも、その中に丁寧且つしっかりとビニールで包装されてプロテクトされたヤツが
あって、その1枚にジョニ・ミッチェル「ブルー」というアルバムがあった。

当時、このアルバムは別に貴重盤でもなく、容易に入手出来る物だったんで、きっと
マスターの何らかの思い入れがあるアルバムだったんだろうな。
そんな訳で、すぐにこの「ブルー」に興味を持って手に入れたんだけど、まずはジャ
ケットの手触りの感触とデザインの圧倒的な存在感にまいったネ。
タイトル通りシンプルながらもいいデザイン、いい紙質、う~ん、CDじゃ分からん
だろうな。
勿論、中身も・・・・・。当時、「バラにおくる」(中ジャケットのヌードが綺麗)と「コート
・アンド・スパーク」(名盤っス)の2枚、そうレコード会社移籍に伴うサウンドの変化
が如実に表れた「ブルー」以降の作品、特に後者のジャズ、ソウル色を濃くしたL.A.
サウンドの最先端をいく音に心酔していた俺には、この「ブルー」は実に新鮮に聴こ
えた。
ジョニ自身のギターやピアノに加えて、スティヴン・スティルスやジェームズ・テイラー
らによる最小限のサポート陣が付ける絶妙な味付けに、ジョニの限りなく美しい歌声
が、今聴いても心に響くのです。
きっと英語の堪能な方達は、その言葉の一つ一つを噛み締めながら聴いていたに
違いない。初期の彼女の最も赤裸々な部分を映し出したアルバムと言われる1枚だ。
さて、冒頭で出てきた原田知世である。
本当に鈴木慶一と組んでからの彼女はいい仕事(勿論、音楽的な事という意味)を
している。
「Both Side Now」をカバーしたというより、全曲カバー曲によるアルバム「カコ」を発表
したのは今から2年前。この作品、「Both Side Now」はじめ、シングルとしてもちょっと
だけヒットした「T’EN VA PAS」(邦題:彼と彼女のソネット)など7曲を収録。

鈴木慶一プロデュースの下、意外な選曲と思い切ったアレンジメントが冴え渡った好盤
に仕上がっていて、売るため安易にカバー曲だけを集めた作品とは一線を画している。
勿論、そこには原田知世という真摯に音楽に対峙するアーティスト、そしてヴォーカリスト
が凛として存在しているからこそなんだけど・・・・・。
彼女がジョニのようにギターを抱えてステージに立つ日はもうすぐです。

[作品メモ]
Joni Mitchell/Blue
そんな訳でコレクションのなかで、しっかりとビニール袋に守られている数少ない1枚。
国内盤CDは、もしかしたら廃盤状態かも知れないので、興味を持った方は見つけたら
すぐにゲット!

原田知世/カコ
写真家“植田正治”の有名な写真をジャケットにあしらったのも素敵だったが、選曲も良
かった。フランス語にイタリア語に英語と大奮闘。苦労した分、ちゃんと評価を得た作品
だった。
  

Posted by keith yoshida at 15:44Comments(0)名盤を探しに行こう!