S-O/名盤復活騒ぎを思い出しちゃった・・・

keith yoshida

2011年12月04日 16:24

ガキの頃に聴いた時は、「変な曲!」というイメージしかなかった。
そのためか、昔、輸入盤専門店に行くと、
カットアウト盤で良く見かけたが、結局は買わなかった。
その後もレコードをみる度に買うか買わないか、
長い間迷った挙句、買わずじまい。
で、いざ買おうと思ったら、今度はなかなか盤が見つからない。
そんな感じだったので、しょうがないから
「CD化されたら買ってみよう!」くらいに思っていたが、
久し振りに見つけたので、ここぞと思い買いました。
モノはNorman Greenbaum「Spirit in the Sky」

1969年に発売されたアルバムで、年配の洋楽ファンなら、
当時、このタイトル曲がシングル・ヒットしたのを
覚えている人が居るのではないかと思われます。
彼のアルバムは1972年に発表され、のちの第一回
名盤復活騒ぎ(!?)の最中にリリースされた「Petaluma」
を手に入れて聴いてはいました。
あ、そうそう、名盤復活騒ぎとは、多分1976年だと
思うけど、アメリカン・ロック隆盛時に、その近辺に
いた重要アーティストが過去に発売した作品で、
いわゆる音楽ファンに語り継がれていた“名作”と言われる
アルバムを何枚か選び出し、人気投票で順次リリースしていく企画。
そこにはJesse WinchesterJohn Simonなどなど、
当時、国内盤の発売はなく、輸入盤を含め入手しづらい
アイテムばかりがゴロゴロとリストアップされていた。
当然、中古盤屋でも高嶺の花の作品がリリースされるとあって、
熱心な音楽ファンを随分と喜ばせた企画であり、
今でも頻繁に行なわれている“名盤発掘!”活動の
元祖とも言うべきもの。

話を戻そう、その「ペタルマ」では、このジャケットから
想像出来るような、カントリー色やオールドタイミーな
雰囲気が漂う音楽をやっていたノーマン・グリーンバウム。
でぇぇぇ、これも同じかと思ったら、これが大違いで、
いきなりR&Bなノリで始まってビックリ!
「こりゃ~、ブルー・アイド・ソウルな盤か?」
と思いきや、それが続かない。
まぁぁ、全体を聴いてみれば、単なるポップスって事で
片付けられるかな~、と。
ノーマンは、元々ジャグバンドみたいな事をやっていたらしく、
このアルバムで聴かれる音は、
本人が意図するものじゃなかったんでしょうね。
まぁ、デビューするにあたってワガママは言っていられないし、
大人の事情もあっただろうし、そして本人も一発!という
ヨコシマな思いがあっても可笑しくはない。
(その通りの一発は出ましたが・・・)
そうはいっても、今の俺の気分には合っているので、
ビョークをはじめとする手強い新譜の間に挟み込んで聴くには、
いい息抜きの音となっているので、
買って正解でした!ハイ!
件の名盤復活にこの作品が入っていなかったのは、
容易に手に入れる事が出来る「スピリット~」より、
当時“旬”だったRy Cooderらが参加している事や、
それこそ入手しづらいという物理的な事もあっての
「ペタルマ」だったんでしょうね!
勿論、熱心な音楽ファンの要望が強かったって事が何よりもの
理由だとは思いますが・・・。

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