名盤/ V.D.Parks & 細野晴臣

keith yoshida

2010年03月18日 11:16

続・名盤を探しに行こう!/あれも聴かなくちゃ!これも聴きたし!
Vol.90(2001年 10月掲載)


いきなり“RSRF”って書いても分からないよな~!と、今なら思ってしまう。
Rising Sun Rock Festivalの事なんだけど、何故か2回目は行っていないから、
これは3回目の時の事だね。
焼き肉をガッついていた!なんて書かれたのは、誰のホームページの事
なんでしょ?
今なら、blogやらツイッターにアップされてしまう事だけど、
あの当時はホームページしかなかったからな~。
時代はドンドン変わってます。ハイ!
ヴァン・ダイクのレコードは、ホント、買いに行っても売っていなかった。
運良く、この「ヤンキーリーパー」を見つけた時は、何度も何度も、
ヴァンの名前を確認して、間違いない事を確認して買った覚えがある。
そう言えば、レコード店にオーダーして買う!って事もなくなった。
いわゆるメガストアと言われるCDショップに行けば、それなりに
見つける事が出来たから。
でも、そのメガストアも、近頃品揃いが悪い!
結構、欲しい新譜が無い事が多い。
ま、欲しい作品がマイナーなモノが多いからかも知れないが、
それにしてもな~、である。
そんな事が何回も続くと、ネットで見つけて買うしかないか!と思ってしまう。
お店だって、膨大にリリースされるCD全てに対応出来る訳ないしね。
いわゆるメガストアの役目は終わったのかも知れない。
それが時代の流れって言えば、そうなんでしょうけどね・・・。

レゲエ同様、カリブ海周辺の音楽に導いたヴァン・ダイク・パークス
 
2年振りにRSRFを観に行ってきました。テントによるサブ・ステージや多数の露店があ
ったりで、本当にフェスティヴァルなのね。って感じで厭きる事なく楽しめました。
何処かの誰かが、この俺が某テント裏で焼肉にガッついていた。なんて
HPで暴露していたけど、そんな野外パーティー気分もバッチリとはまるRSRFでした。
なので来年行く事があれば、音楽だけにガッつかないで、全体を通して楽しむ
心積もりで行けば、更に1000倍は楽しくなります。ハイ。
 それにしても暑かった。クールサマーで終わりそうな夏だったのに、お盆辺りから
の暑さは、まさしく皆が待っていた夏。「ゴメン遅れちゃって!」って夏が言った
かどうか分からないが、忘れたものを取り返すって訳じゃないが、そう、
やっぱり夏はあの位暑くなくちゃ。って事で、今月は先月に続いて、同じカリブ海
に浮かぶトリニダード島とトバゴ島が生んだ音楽”カリプソ”周辺について書こうかなっ、
と思っている。
 この周辺ってのがミソで、俺がカリプソに行き着くまでに経由した音楽について
書こうと思ったからで、いきなり本命の”マイティー・スパロウ”にはならないので。
それとカリプソはリズムやサウンドの事じゃなくて、所謂”風刺歌”なので、その
歌詞が命って事も先に書いておこう。
 ヴァン・ダイク・パークス。70年代に入ってシンガー・ソングライターやアメリカン・ロックに
傾倒していった頃、あっちこっちで出くわした名前だ。
やたら気になってレコード店を探してみたが売っていない。そんな時、雑誌で見た
新譜情報に載っていたのが「ヤンキー・リーパー」なるアルバム。
勿論、輸入盤で即刻ゲット!

 う~ん、この匂いいいわ!南っぽくて。なんて言いつつ、その出自も分からぬ
ヴァン・ダイクに惹かれていったのです。
 この「ヤンキー・リーパー」がリリースされたのが1975年の事で、それ以前に出されてた2枚
のアルバム、「ソングサイクル」と「ディスカヴァリー・アメリカ」は、その後すぐにレコード店にオーダーして
取り寄せして貰った。
 前述したようにカリプソは風刺歌。未熟な俺は、これらの作品で聴かれるスティール・バンド
のサウンドこそカリプソと思いきや、それはトリニダード=トバゴを代表するもう一つの音楽
だった。(因みにV.D.パークスがプロデュースしていたスティール・バンド「THE ESSO TRINIDAD
STEEL BAND」は、CD化でようやく手に入れた)
 何はともあれヴァン・ダイクを切っ掛けに、未知なるかの地の音楽を二つゲットした訳で、
「ヤンキー・リーパー」は個人的に忘れられないアルバムの1枚となり、その後度々愛聴する
事になった。
 さて、すでにはっぴいえんど時代にこのヴァン・ダイクと接触のあった細野晴臣
「泰安洋行」でスティール・ドラムを取り入れ、そのゴッタ煮度の高い音楽のスパイスの
一つに使っている。

両者共、一癖もふた癖もある音楽だけど、機会があったら是非聴いて下さい。

■資料■
VAN DYKE PARKS / ヤンキー・リーパー / 1975年度作品
細野晴臣 / 泰安洋行 / 1976年度作品


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